アメリカで看護師になるには、NCLEXという試験に合格しなければなりません。では、晴れて合格し、看護師になれました。
次の質問は、さて、どこで働く?
日本では、看護学校の卒業に合わせ、新卒採用が多くの病院で行われますが、アメリカではありません。そもそもNCLEXという試験が通年行われていますので、一斉に新卒看護師が求人探しをすることがありません。
今回は、アメリカ看護師がどんなところで働いているのかをご紹介したいと思います。
アメリカのどこの病院で働く?
まず初めに思い浮かぶのが病院。米国労働統計局によると、昨年2021年に就労している看護師の約60%が、州立、地方、および私立を含む病院で雇用されています。
次に、外来医療サービスで働く看護師が18%。
介護・居宅介護施設が6%。
政府機関が6%。
州立、地方、および私立を含む教育機関が3%。
気になるお給料は?
昨年の2021年5月の時点で、看護師の年間賃金の中央値は $77,600 でした。
政府機関で働く看護師の平均給料が一番高い
政府機関で働く看護師が$85,970。
働く看護師の割合が6%ということで、他の医療機関に比べ、倍率が高いといえます。また、政府機関の仕事は、一般的に雇用の安定性が良いとされていますが、採用プロセスが、他の病院や医療機関に応募する場合よりも時間がかかることがよくあります。政府機関で働くことを希望する場合も、他の医療施設にも就職活動を続けるのも得策かと思います。
病院で働く看護師が60%
州立、地方、および私立を含む病院で働く看護師が$78,070。
病院で働く看護師が、60%と圧倒的に多く求人も多いです。勤務時間がながく、夜勤週末祭日の仕事があることもありお給料も高いです。大きな病院では、いろいろな専門の科もあり病院内で他の部署に移動することによりキャリアをアップする機会にも恵まれます。
子育て中の看護師などに人気の外来医療
外来医療サービスで働く看護師が$76,700。
外来医療サービスは、一般に平日の仕事が多く、夜勤もないことから、子育て中の看護師などに人気があると思います。急性期医療の現場とは違うペースで働くことを希望する看護師にも適していると思います。
急性期医療に比べ、ペースはゆっくりの介護施設
介護・居宅介護施設で働く看護師が$72,420。
介護・居宅介護施設は、夜勤週末祭日の勤務もありますが、急性期医療に比べ、ペースはゆっくりかもしれませんが、その分受け持ち患者さんの数は多くなります。
看護師が足りていない教育機関
州立、地方、および私立を含む教育機関で働く看護師が$61,780。
州立、地方、および私立を含む教育機関で働く看護師のお給料は他で働くより少ないようです。先日のニュースで、看護師不足が挙げられていました。看護教育者が足りないため、看護学校によっては入学者の数を制限するケースもあるそうです。