日本での看護師不足は深刻な問題ですが、さてアメリカの看護師はどうでしょうか。
コロナ禍で看護師の需要に影響はあるのか
収入、待遇、地位、ともに優っているといわれるアメリカの看護師ですが、今日は、アメリカ看護師の需要と供給についてお話しします。
アメリカの看護師不足
米国でも、看護師 (RN) が不足すると予測されています。ベビーブーマーが年を重ねヘルスケアの必要性が高まるにつれて看護師不足は激化すると考えられています。さらなる問題の一つとして、全国の看護学校が定員の拡大に苦労しているという事実です。
労働統計局の雇用予測 2021-2031 によると、看護師(RN) の労働力は、これからの10 年で 6% 増加すると予想されています。つまり、2021 年の 310 万人から 2031 年には 330 万人に増加すると予想されています。これは、約195,400 人の看護師の増加です。また、退職/辞職する看護師(RN)を考慮した場合、さらなる増加が想像されます。
さらに、ナースプラクティショナー、麻酔看護師、助産師、などAPRN(ADVANCED PRACTICE REGISTERED NURSE)と呼ばれる高度看護師の労働力は2021年から2031年にかけて、他のどの職業より増加される見込みです。約30,200人の新しい APRNが毎年2031年まで必要とされるとみなされています。
期待される学士号
アメリカの看護師になるには、准学士(ADN)か 学士(BSN)での学びが必要になりますが、The Institute of Medicine (医学研究所)による”The Future of Nursing ”(看護の未来) のレポートによると、患者の安全性を高めるために、学士号を取得した看護師の数を少なくとも80%に増やすことが述べられています。しかし、現在BSN以上の教育を受けた看護師は、約65%にとどまっているそうです。
看護師不足に影響を与える要因
- 看護学校の教員不足が看護プログラムの入学を制限している
- 看護労働力の多くが定年に近づいている
- 高齢化社会をケアするためにより多くの看護師が必要である
- パンデミックによって増幅された人手不足は、看護師のストレス レベルを高め、仕事の満足度に悪影響を与え、多くの看護師を離職に追い込んだ
アメリカの看護師不足も年々深刻化しているのが現状です。高齢化社会、看護師の離職などで、さらに看護師の需要が高まる中、看護プログラムの不足などが拍車をかけて看護師の供給が追いついていません。そのような現状を踏まえると、海外で教育を受けた看護師の需要がさらに高まることが予想されます。
アメリカで看護師になるには、などご質問がありましたら、ぜひお問い合わせください。