患者の診察、診断、そして治療も行うことができるのは医師のみだと思っていませんか。ナースプラクティショナー、フィジシャンアシスタントも診察、診断、治療を行うことができます。ナースプラクティショナーは聞いたことがあっても、フィジシャンアシスタントってなに?という方もいるかもしれません。
また、ナースプラクティショナーもフィジシャンアシスタントも知ってる、でも違いってなに?という方も多いのではないでしょうか。
ナースプラクティショナーとフィジシャンアシスタントはどちらも高度なトレーニングを受けた医療従事者です。両者ともに多くの病院、診療所、医師のオフィス、その他の医療施設で重要な役割を果たし、人々の医療に貢献しています。
今回は、給与、仕事の展望、ナースプラクティショナー と フィジシャンアシスタント の類似点と相違点などについて紹介します。
ナースプラクティショナーの仕事
ナースプラクティショナーは、病状や病気の診断と治療、検査や診断に必要なテストのオーダーと解釈、また薬の処方などを行う熟練した医療専門家です。
ナースプラクティショナーは、プライマリーケアのプロバイダーとして働く場合もあれば、小児科、精神科、高齢者ケアなど特定の分野を専門とする場合もあります。ナースプラクティショナーは、医師と相談したり、医師の下で働いたりしますが、多くの州で医師の監督なしに独立して診療を行うことができます。
フィジシャンアシスタントの仕事
フィジシャンアシスタントは、医師の監督のもと患者のケアを行います。患者の診察、治療、X線写真や血液検査、その他の診断に必要な検査をオーダーし、患者のカウンセリング、薬の処方、身体検査を行います。
フィジシャンアシスタントは、プライマリーケア、精神科、救急医療などの分野に特化している場合があり、その役割は専門分野によって異なります。例えば、外科チームのフィジシャンアシスタントは、術前、術中、術後のケアを行いますし、家庭医療のフィジシャンアシスタントは、あらゆる年齢の患者の治療をクリニック、または他の診療所で行います。
ナースプラクティショナーとフィジシャンアシスタントの違い
ナースプラクティショナーとフィジシャンアシスタントはどちらも、プライマリーケアにおいて、同様の役割を果たしますが、ナースプラクティショナーとフィジシャンアシスタントの間にはいくつかの主要な違いがあります。
● 教育とトレーニング
どちらの職業も大学院の学位が必要ですが、その他の教育およびトレーニング要件はナース プラクティショナーとフィジシャンアシスタントでは異なります。
ナースプラクティショナーは上級実践看護師(APRN)であり、専門分野に重点を置いた看護学の修士号以上が必要です。また、NCLEX-RNに合格し、RNライセンスを取得し、さらに州のAPRNライセンスを取得する必要があります。ナースプラクティショナーの中には、看護実践博士号(DNP)または博士号を取得して上級教育を修了する人もいます。
フィジシャンアシスタントは、認定プログラムで少なくとも修士号を取得する必要があります。さらに、フィジシャンアシスタント国家認定試験 (PANCE) に合格してライセンスを取得し、フィジシャンアシスタント認定 (PA-C) 資格を取得する必要があります。PA の博士課程は比較的まれですが、博士号を取得したい PA は、通常 1ー 2 年で博士号を取得できます。
専門分野
ナースプラクティショナーとフィジシャンアシスタントの主な違いの一つとして、選択できる専門分野の種類と治療する患者のタイプがあります。
ナースプラクティショナーのトレーニングには通常、専門分野が含まれているため、小児科、家庭医療、老年学、精神科など、さまざまな分野に特化することを選択できます。これらの専門分野により、ナースプラクティショナーは自分の興味に応じて特定の患者グループに仕事を集中させることができます。
フィジシャンアシスタントのトレーニングはより全般的なため、家庭医療、プライマリケア、内科の専門分野、救急医療、一般外科、外科の専門分野などの医療分野に特化できます。
給与とこれからの展望
ナースプラクティショナーとフィジシャンアシスタントはどちらも高給を得られるといえるでしょう。
米国労働統計局のデータによると、全職種の全国平均年収が46,310ドルに比べて、ナースプラクティショナーの平均年収は、121,610ドル、フィジシャンアシスタントのそれは126,010ドルです。
また、両職種とも、雇用の見通しは良好といえます。ナースプラクティショナーの雇用は2022年から2032年にかけて45%増加すると予想されています。そして、フィジシャンアシスタントは、同期間中に27%の増加があると予想されています。対照的に、全国の全職種の平均予測成長率は、2022年から2032年にかけて3%です。
まとめ
ナースプラクティショナーとフィジシャンアシスタントという、ともに医療専門家についての類似点、相違点についてご紹介しました。米国で医療を受ける際に、ナースプラクティショナーや、フィジシャンアシスタントに診察を受ける機会がこれからさらに増えるかもしれません。また、自分のキャリアを考える際の選択肢として興味がわいた方もいるかもしれません。
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