看護師お役立ちブログ
日本人看護師がアメリカで最初に働きやすい職場は?
02.28.2026 | アメリカの看護師情報

カリフォルニア州で RN ライセンスを取得したあと、多くの日本人看護師さんが次に悩むのが「どこで働こう?」でしょう。
日本では、新卒採用に向けて病院説明会があったり、実習病院に就職をしたりということがありますが、アメリカでは、看護学校を終了する時期、NCLEX-RN 試験の受験時期がそれぞれ違いますし、また新卒看護師の求人は多くありません。また、実習病院への就職も募集数に限りがあるので、職探しは日本と大きく異なります。
日本で看護師の経験はあるものの、英語、文化、ドキュメンテーションなど、いくつもの壁を乗り越える必要があります。今回は、日本人看護師がスタートしやすいタイプの職場、慣れるのに時間がかかるかもしれない職場などについてご説明します。
はじめにつまずきやすいポイント
日本人看護師が最初につまずきやすいのは、環境の違いです。
医師、スタッフ、患者との英語でのコミュニケーション、自己主張が前提の職場文化、ドキュメンテーション・報告など、日本とは勝手が違います。また、LVN や CNA、メディカルアシスタントへの指示、そしてスーパーバイズする立場としてのリーダーシップの取り方についても戸惑うことがあるかもしれません。
能力不足ではなく、環境の違いに慣れることがまず大切です。
それを考慮すると、まず慣れるための環境選びも重要です。
① Acute Care Hospital (急性期病院)
総合病院での、入院患者のベッドサイドの仕事です。入院、指示受け、投薬、入院中のケア全般から、退院まで。また、ER、OR、インジェクションセンターなどの働き方もあります。教育体制や、新人教育、その他プロトコルが整っている職場です。
メリット
- 教育制度が整っている
- キャリアとしての評価が高い
- 他の部署への移動など様々な機会がある
デメリット
- 高度な英語力、即戦力を求められる
- 日本での経験を考慮してもらえない可能性もある
- 新卒扱いになることも
- 大都市では就職の競争率が高い
日本で急性期の経験があっても、最初の職場としてはハードルはやや高めといえます。
② SNF (Skilled Nursing Facility)
リハビリや長期療養を目的とした施設で、高齢者が中心です。看護師、准看護師、CNA (看護助手) が常勤しています。
メリット
- 求人が多く、採用されやすい
- 患者の入れ替わりが少なく安定している
- 英語のスピードが比較的ゆっくり
- 8時間労働のところが多い
デメリット
- 受け持ち人数が多い
- 急変、インシデント発生時の判断力が求められる
CA 州では、最初の職場として SNF を選ぶ日本人 RN は多く、現実的な選択肢と言えるでしょう。
③ Clinic/Outpatient
外来や、専門クリニックで、平日の日勤のみの職場が多いです。
メリット
- 平日の日勤勤務で生活リズムが安定
- 落ち着いた環境
デメリット
- 求人が少ない
- 急性期での経験を求められることが多い
- 経験者優遇が多い
経験が必要とされ、また人気があるので、最初の職場としては狭き門といえます。
④ Home Health
訪問看護です。働く時間などの自由度が高い半面、単独での看護、判断スキルが必要です。看護技術に加え、高い英語力と文化理解が不可欠なため、最初の職場としては難易度が高いといえます。
⑤ Agency/Travel Nurse
慣れない職場で即戦力として働く必要があります。オリエンテーションも最小限のことが多く、高い看護技術に加え、コミュニケーション能力も必要です。その分、高収入を期待できますが、最初の職場としてはあまりおすすめできません。
まとめ
日本人看護師が初めて働く職場という視点からさまざまな環境でのメリット、デメリットについてご紹介しました。英語の能力、環境への適応性、看護技術、働き方など、その人の状況や、目指すゴールなどによって希望の職場は異なると思います。
最初の経験をどう積むかが、その後のキャリアの選択肢を大きく広げてくれることと思います。
余談
自身の経験の振り返りになりますが、カリフォルニア州の RN ライセンスを取得した時に、まだ英語に不慣れだったので、まず老人ホームで働き始めました。英語が母国語でない人がたくさん働いていた職場で、文化的なことでも親しみやすい環境でした。そこで、スタッフとの接し方や医師とのコミュニケーションの仕方も学びました。
その後に働いた、Acute の病院では、新卒扱いとなり新人教育を受けました。この経験は非常に有益でした。アメリカでの病院での働き方を一から学ぶよい機会になりましたし、そのあとも、メンターさんがついてくれたので慣れるまで手厚いサポートを受けることができました。
同時に、本当のカルチャーショックを受けたのも事実です。それぞれが単独で働くような、”自分で自分を守らなければ”という観念も強くなりました。日本では、協調性が重要視されますが、アメリカではそれぞれが独立したプロフェッショナル、決断力が必要とされます。自信満々も良し悪しですが、自信のない態度は不信感を持たれてしまいます。
常に新しい医療の先端に携われているプライドも培われました。
私にとって、老人ホームでの勤務経験は、急性期に移る前の大切なステップだったと考えています。
キャリアゴールは人それぞれです。だからこそ、最初の一歩の選択が、将来の可能性を大きく広げるきっかけになると信じています。あなたの挑戦を心から応援しています。
アメリカで看護師になりたい!という方のサポートをしています。具体的になにをしたらいいのかわからない、漠然とした疑問など、まず、お問い合わせください。