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Author Archives: Yuki Inoue

アメリカでは毎年5月6日から12日を「Nurse Appreciation Week:ナースウィーク(看護師へ感謝を表す週)」と呼び、全国各地で医療スタッフを称え、感謝の気持ちとて、さまざまなカテゴリーのお店で割引を受けられます。この割引はスクラブのような医療関連アイテムに限らず、スキンケア、ウェルネス、食品、衣類など、生活必需品全般に渡り、アメリカで有名なドーナツ・チェーン店でも無料のドーナツやコーヒーが配られたりします。   それぞれの医療機関でも、働く看護師をたたえ看護師週間(ナースウィーク)をお祝いします。日替わりで、アイスクリーム、ドーナツ、クッキー、ブリトー、カップケーキなどが配られたり、その医療機関のロゴの入ったランチバックやバックパックが贈られたりします。日々、業務に追われる看護師ですが、看護師週間(ナースウィーク)は、感謝されていることを実感できる特別なお祝いだと思います。   2024年度のスローガンは“Nurses Make the Difference”です。 この「看護師が違いをつくる」というスローガンは、親切さを体現する看護師を称えています。 看護師週間が始まった歴史 約70年前に遡ります。   1953年 アメリカ合衆国保健福祉教育省のドロシー・サザーランドが、「看護師の日」を宣言するようにエイゼンハワー大統領に提案し看護師の日の宣言を提案したが、実現せず。   1954年 フローレンス・ナイチンゲールの使命100周年を記念し、フランシス・P・ボルトン代議員が看護師週間の法案を提唱し、10月11日から16日まで全土で看護師週間が開催され法案を提唱したが、再度実現せず。   1972年 再び下院から大統領に全国登録看護師の日の宣言が提案されたが実現せず。   1974年 1月に国際看護評議会(ICN)が5月12日を国際看護師の日と宣言。(5月12日はフローレンス・ナイチンゲールの誕生日)ICNは1965年から「国際看護師の日」を祝う。2月にはホワイトハウスが1週間の全国看護師週間を指定し、ニクソン大統領が宣言を発表。   1978年 ニュージャージー州知事が5月6日を「看護師の日」と宣言し、エドワード・スキャンラン氏がその認識を推進。   1981年 アメリカ看護協会(ANA)は、ニューメキシコ州の看護師たちによって提起された決議を支持するために、1982年5月6日を「看護師の全国認識デー」として設立するための提案を支持。   1982年 2月にANA理事会は、1982年5月6日を「全国看護師デー」と公式に認定。しました。アメリカ合衆国議会の共同決議を確認し、3月25日にロナルド・レーガン大統領が署名し「看護師の全国認識の日」を1982年5月6日に宣言。   1990年 ANA理事会は看護師の認識を1週間に拡大し1991年5月6日から12日までを全国看護師週間と宣言。   1993年 ANAが全国看護師週間を恒久的な日付として5月6日から12日に指定。   1996年 ANAが全国登録看護師認識デーを設立。   1997年 全米学生看護協会が全米学生看護師デーを指定。     よくアメリカでは、看護師の地位が確立しているといわれます。給与等の待遇面は勿論のことですが、こういった歴史を踏まえ、社会からの感謝を受け敬われるという点に置いても確立していると言えるのではないでしょうか?

アメリカで国際看護師になることを漠然とでも考えている方なら、きっと聞いたことがあると思います。”NCLEX”とは、米国、およびカナダで看護師として働くための能力を評価する試験です。NCSBN(全米州看護委員会評議会)によって、管理されており、受験者が看護師として働くためのライセンスを取得する能力があるかを判断するために、州看護委員会が使用する基準の一つです。NCLEXには、2種類あり、NCLEX-RNは正看護師の試験、NCLEX-PNは准看護師の試験です。NCLEXに合格することにより、申し込んだ州の看護師の資格を取得することができます。 受験資格:NCLEXを受けるには? NCLEX-RNの受験資格を取得するには、RN ライセンスプログラム、看護短大 (ADN) または看護大学 (BSN) を卒業する必要があります。NCLEX-PNの受験資格は、准看護師の学校を卒業することにより取得できます。また、海外で正看護師、准看護師のライセンスを持っている方は、直接希望の州に受験資格を得る申し込みをすることができます。 受験までの流れ 申し込んだ州からNCLEXの受験資格を取得の通知がきたら、PearsonVUEに登録し、NCLEXのテスト日時をスケジュールする。テストセンターは多々あり、日本(東京・大阪)でも受験可能です。 費用は$200(USドル)です。*2024年4月現在   テストの時間・問題数 テストの時間は、最大 5 時間かかり、問題数は最低 85問、最大 150問とされています。5 時間の時間枠内で各質問に必要なだけ時間を費やすことができますが、各質問にかけられる時間は約 2 分であることに留意してください。 2 時間のテストの後と、3 時間半のテストの後に休憩を取るかを選択できます。 ただし、各休憩は合計 5 時間のテスト時間にカウントされます。 アルゴリズムが 確実に合格基準を達成したと判断すると、コンピューターは新しい質問の提供を停止します。 たとえば、最小数の質問 (85 問) に回答した時点で合格したと判断する場合には、その時点でテストは終了されます。5時間が終了した場合、または最大数の質問に回答した場合は、回答によりコンピューターが合否を判断します。 落ちた場合の再試験 NCLEX は年に 8 回受験できますが、再試験まで少なくとも 45 日の間隔を空ける必要があります。 ただし、州によっては異なる制限が設けられているため、最新情報については必ず州の看護委員会に確認してください。   アメリカでの看護師ライセンスの取得など、些細なことでもご質問がありましたら是非お問い合わせください。

今回、HI州で弊社とのご縁もあり看護師として働き始めた日本人ナースにじっくりお話を伺う機会をいただきました。   日本で看護師をしながら、何度かハワイを訪れるうちに、将来ハワイで看護師をやりたい!という夢を抱かれ、実現されています!     ビザを取得してハワイの地に立ったものの、英語がわからない中、アパート探しや、車の購入、ソーシャルセキュリティー番号の取得、何から何まで英語で対処しなければなりません。迷いながらなんとか必死に生活の基盤を確立したそうです。 NCLEX アメリカで看護師になるためには、NCLEXというテストに合格しなければなりません。受験資格を得るための準備・また受験勉強は日本で「独学」で行ったそうです。   初めてNCLEXを受けた時には、よくわからず合格には至らなかったそうですが、その口惜しさがばねになり猛勉強をした結果、たったの3か月後に臨んだ再試験には見事に合格されました。 就職 そしていよいよ、就職活動。しかし、日本との違いに戸惑ったそうです。日本では、看護学校の卒業に合わせた時期の採用が多いですが、アメリカでは、決まった時期はありません。医療機関としては、空きがあるときに求人をだすので、それに合わせて応募します。また、アメリカでは、医療機関の、応募が出ているポジションに申し込むのも日本とは違うことを学んだそうです。 日本では、リーダーを含む集中治療室など急性期の豊富な経験があるものの、アメリカでの経験値はゼロ。ということで、英語のハンデも考慮し、老人ホームやSNF(高度看護施設)の就職の方が見つけやすいと医療関係者からアドバイスもあったそうです。また英語のハンデから、病院によっては外国人看護師はNew Grad(新卒)採用になるとも聞かされていたそうです。   当初は外来クリニックで看護師としてお仕事を始められましたが、それでも、急性期病院での就職にこだわり、就職フェアに参加したり、応募されたり、弊社からのご縁もあり病院での就職を獲得されました。     オリエンテーションを終了し、独り立ちされた現状について詳しく伺いました。   英語 まだまだ日々勉強中。周りのスタッフに助けられながら毎日が勉強。昨日わからなかったことが今日わかる、など上達を実感している。英語ができずに解雇された人もいたといううわさを聞いたことがあるため、緊張の毎日でドキドキしていますが、今のところくびになってません(笑顔) 職場 50歳以上のベテランさんが多い職場で仕事をしているせいか、どんな小さなことでも(例:電話対応)出来るようになったら褒めてもらえるような恵まれた環境に感謝している。出来ないことより、出来ることにフォーカスできる職場で、とてもポジティブな気持ちで仕事ができている。 仕事 日本で、外科、内科、消化器内科、ICU、またリーダー業務の経験も積まれてから渡米され、短期間でアメリカ看護師としてICU勤務!という飛躍をされました。日本とアメリカの違いについてお話しくださいました。     こちらのICU勤務では、患者がERから来ることも多いので、どんな患者さんが来るか、全く想像がつかない。ホームレスが来ることもあり、想像できないくらい清潔状態が悪い患者もいる。 完全に受け持ち制なので、自分で患者をケアする中、疑問があったら医師に報告して指示を仰がなければいけない。指示待ちでは成り立たず、病状を見過ごしてしまうことがないように注意深く診ていかないといけない。時に医師とのディスカッションが大切で、医師の指示についても違和感があれば、しっかり主張していく必要がある。いわゆるダブルチェックはなく、自分が責任をもってケアしていかなければいけない、という緊張感の中で仕事をしている。 看護展開が読めるか否か:ICU患者は、急に悪化することもあり、病状を見ながら常に起こりうることを先読みながら看護を進める必要があり、日本での経験は大変役に立っている。早めに医師に連絡して指示をもらっておくことで、迅速な対応をとることができる。 英語にハンデがあっても、ベースの知識があれば、リスペクトされる。新人で、電話の対応にも困ることはあるが、患者の異変に気づいたり、ケアについてしっかりした知識があるかで判断される。 まれに、ICUであまり患者がいないときは、病棟の方に送られることがあるが、そこでも日本での経験が役に立っている。ICUだと、1-2人の患者を受け持つが、病棟では何人もの患者を受け持たなければいけない。慣れていないと、てんてこまいで、全くひどいことになりえるが、日本で多数の患者の受け持ちを経験しているので、その対応にも役に立っている。 日本で、ICUに配属されるにはリーダー経験が必要とされたが、医師からの指示受けなどを含め、その経験もとても役に立っている。 医師 患者を直接診ているのは看護師で、尊敬してくれているのを感じる。医師も、チーム制に分かれていて、もし、対応の悪い医師がいた場合には、レポートするシステムができているので、無意味な我慢をする必要がない。お互いに尊重しあって仕事ができる環境が整っている。     文化の違い 「当たり前」が違うので、戸惑うこともあるが、”おおざっぱ”な気がする。”郷に入れば郷に従え”で、臨機応変に対応していくことが大切です。   ハワイは、移民に寛大な文化があり、人種差別のような経験をしたことはない。英語についても、”あなたと話せば、ネイティブスピーカーでないことはわかるのに、それでもゆっくり話したりという気づかいを相手がしないなら、それは相手が悪いわ。”などと言ってくれる上司がいて、とても心強い。 アメリカで看護師をめざす方へのメッセージ ”とりあえずやる!”  ”当然全て英語、困難があって当たり前。前向きに諦めず行動!” ”ポジティブにオープン・マインドで!” ”HELPが必要な時は、素直にHELPをもらう!”   また、アメリカでの就職は、経験のある科で就職することになることが多いので、日本での経験がとても大切。職場を転々とするのではなく、ひとつの科に、3年以上務めることもかなり重要。将来アメリカに来て看護師として働く自分の理想に繋がる経験を日本で積んでおくと就職の際有利。     これからの目標 ICUなど救命救急で働く看護師が取得できるCCRNという証明書を取得し、ICUでの仕事の専門性を深めたい。また、日本からのアメリカを目指す看護師のサポートもしていきたい!   まとめ 日本で看護師として働きながら、ハワイ州で看護師になる、という大きな夢に向けて、ひとつひとつの課題・困難をクリアされたお話を詳しくお話しくださいました。強く受けた印象は、”行動力の高さ”と”チャレンジ精神”です。 目の前にチャンスが巡ってきても、現状に甘んじるのか、新しいことにチャレンジする機会を掴みとるのかは人それぞれです。が、やはり ”とりあえずやる!” という姿勢で、ご自身の夢を叶え将来を切り開かれた姿に感銘を受けました。これまでにかなりのエネルギーを消耗され、決断力を求められる場面にも幾度となく遭遇してこられてきたと思いますが、素晴らしいマインド・セットでこれからもご自身の道を切り開いて行かれると信じています。     夜勤明けのお疲れの中、詳しくお話をいただくお時間をいただけましたことを心から感謝致します。現在、日本でアメリカ看護師をめざしている多くの方の励みになるようなアドバイスをたくさんいただけたのではと思います。     これからも、更なるご活躍を期待しています。     ありがとうございました!

アメリカで医療従事者として、グリーンカード(永住権)を取得された日本人看護師にお話を伺う機会をいただきました。 夢 日本で就職したものの、アメリカで看護師になる夢を胸に抱き渡米しました。 その後、一度諦めかけて日本に戻ったそうですが、やはり夢を捨てきれずに再渡米してきました。日本では、医療関係ではない仕事をしていましたが、”アメリカで看護師になる”夢はずっとブレる事なく「いつかきっと!」と抱きつづけていました。   これまでに何度もスーツケースをクローゼットから引っ張り出し、荷物を纏めて日本へ逃げて帰国してしまおうかと泣いたこともありましたが、今でしか叶えられない夢を諦めず本当に良かったです。 英語 英語が全くしゃべれない状態でアメリカに来て、勉強したことのない医療を、英語で学ぶのは予想以上に大変でした。   大学で日々講義を受けながらテストの度に「このクラスに落ちたら看護師にはなれない」・「また同じクラスを次のセメスターも取り直し」というプレッシャーが常にのしかかり精神的に追い込まれることもありましたが、同時に「アメリカで看護師になる!」夢を叶えるための勉強!と孤軍奮闘しながら、夢への意欲を掻き立てながらモーチベーションをキープしました。   外国人だからといって、英語のハンディーは貰えません。   しっかりと日本に居る間からの準備が必須です。 お金 勉強をするにも、生活をするにも、移動するにも、ビザの申請・更新をするにも、何かにつけてとにかく、全てにお金がかかります。円安も重なり、あっという間にお金が飛んでいきます。   資金源がしっかりないと、夢半ばで泣く泣く帰国になることも重々ありえます。   どのくらいの費用がかかるのかは、人それぞれの状況によって変わりますが、しっかりした計画が必要です。 仕事 仕事を始めて早3年になりますが、まず実感したのは、英語力の大切さ。 当たり前ですが、他のスタッフ、患者さんとの円滑なコミュニケーション、ドクターからの指示受け、勿論すべて英語です。急変患者の状況をドクターに説明するのに、的を得た簡潔なレポートができなければ、一気にドクターをいら立たせてしまいます。さらに、投薬等の指示を受けるのに、英語が聞き取れず聞き返しても、2度までは繰り返してもらえてもそれ以上は我慢してもらえません。常に必死に聞き取り!集中!そしてメモ!   アメリカの職場で看護師の地位は確かに高いです。それは、それだけの仕事をすることを期待されているということでもあります。看護師は、LVNやCNAに指示を与え監督する立場。緊急事態が発生した時にどう行動できるか、いつも問われ周りも自分の仕事ぶりを見ています。   新人看護師よりベテランLVNの方が仕事ができることも多々あります。そんな時、円滑なワークロードのためにどう対応するか。スタッフとの付き合い方、英語力、コミュニケーション能力、いろいろな課題に日々直面しています。   日本に比べてアメリカの看護師はお給料が確かにいいと思います。ただ実感するのは、それに見合った仕事が求められていること。アジア系の比較的小柄なわたし達には、こちらの身体つきのいい患者のケアーは正直大変です。日々の仕事がとてもチャレンジングで、心身ともに鍛えられ、自分次第で限りなく成長できるのが看護師かと思います。 まとめ 貴重なお話を力強く語ってくださり、強い熱意を感じました。   夢に向かって更に邁進されるのだ!という意気込みを感じ、こちらも奮い立たされる思いでした。整った環境なんてありません。本当に強い意思と行動力の素晴らしさ!に尽きると思います。どんな困難が立ちはだかっても、ご自身で一つひとつ向き合い手を尽くし解決策を模索されて乗り越えられてきた行動力!素晴らしいと思います。   これからの活躍も応援しています。ありがとうございました!

米国の医療業界は深刻な労働者不足に直面しており、その危機は新型コロナウイルス感染症のパンデミックによってさらに悪化しています。 米国病院協会は、2033 年までに最大 124,000 人の医師不足に直面すると推定しています。一方、需要の高まりに対応するには、少なくとも年間 200,000 人の看護師を雇用する必要があると予測しています。     また、現在の労働力の傾向が続けば、2026年までに650万人以上の医療従事者が永久にその職を離れる一方、彼らの代わりに就くのはわずか190万人で、国内で400万人以上の労働者不足が生じるのではと予測している研究もあります。      米国で最も人手不足に直面している職種や、医療従事者不足を緩和するためにどのような措置を取れるかなど、医療従事者不足について詳しく解説します。   なぜ医療現場では人材不足が起きているのでしょうか? 米国の医療人材不足の理由はいくつもあります。    主な要因は人口動態です。人々の寿命は長くなり、その分必要な医療ケアが増えています。その反面、医療従事者が高齢化してリタイアするものの、新しい医療従事者の数が追い付いていません。   その他の理由としては、過労労働を続けることにより起こる燃え尽き症候群などで離職する人がいることです。また、 糖尿病、心臓病、がん、アルツハイマー病などの慢性疾患の増加により、病院や長期介護施設のスタッフがさらに必要になっています。更に、看護学校や医学部の教員不足により、増大する需要に応えるのに十分な医師や看護師を教育できない現実もあります。 看護助手などの医療従事者の仕事の需要や教育要件は高いにもかかわらず報酬水準が比較的低いことも考えられます。   深刻に不足している職種 あらゆる種類の医療従事者が不足していますが、一部の専門職は他の専門職よりも深刻な不足に直面しています。   医師:医師不足は専門分野によって異なります。 最も不足しているのは、大変な仕事・長時間労働等にもかかわらず、報酬レベルが比較的低い分野にある傾向があります。感染症の内科医、プライマリケア医、小児科医は、皮膚科医、放射線科医、形成外科医に比べて収入が少ない傾向があります。その一方で、人口の高齢化により、循環器医、整形外科医、血管外科医、神経内科医、リウマチ外科医、呼吸器内科医、その他の老年病専門医の供給が増加して、その多くが高齢になり専門職そのものを辞めつつもあります。   看護師:2025年までに患者の直接なケアに従事できる正看護師が20万人以上不足する可能性があるという予測があります。2022年3月の労働力調査では、看護師回答者の29%が、直接な患者のケアを提供する現職を辞める可能性が高いと回答しました。そのうち 15% が、完全に職業から離れるつもりだとも答えました。多くの看護師は、燃え尽き症候群や給与不足を理由に、その職業を再考しています。保険、教育、人事など、新しい分野や関連分野でのキャリアの機会を求めて転職する人もいます。 看護プログラムへの入学者数は増加傾向にありますが、増大する需要に応えるにはまだ十分ではありません。   看護助手:  人口の高齢化に伴い、住宅や老人ホームで働く看護助手の需要が供給を上回っています。 ある調査では、2025年までに44万人以上の看護助手が不足し、特に急速な離職が問題になると推定されています。 人材不足の原因 燃え尽き症候群:臨床医の勤務は、長時間労働、猛烈なペース、精神的なプレッシャー、締め切りへのプレッシャー、影響力の大きい決定を迫られることの連続で、燃え尽き症候群になる危険性が高くなります。 医師と看護師の多数がストレスを感じているという報告があり、その割合はパンデミック中に急増した。 電子医療記録を常に更新しなければならないなど、管理業務の負担も燃え尽き症候群のもう一つの原因です。 長期的な影響としては、燃え尽き症候群に陥った医師、看護師、サポートスタッフが職を離れたり、標準以下のケアを提供したりする可能性が高く、患者の安全とケアの質が脅かされる危険性もあります。   人口の高齢化:人々の寿命が延びるにつれて、より多くの医療、特に心臓病、糖尿病、およびほとんどの種類の癌などの慢性疾患を治療するためのケアが必要になります。 その一方で、医師や看護師は補充されるよりも早く退職し始めています。NCSBN (National Council of State Boards of Nursing)によると、看護師 の年齢中央値は 2022 年には 46 歳で、2020 年の中央値 52 歳から低下しました。   教員不足:医療従事者を訓練し、教育する教員が、特に看護学校で不足していることです。 米国看護大学協会(AACN)の報告書によると、米国の看護学校は2021年に学部および大学院の看護プログラムへの資格のある志願者9万人以上の入学を拒否したそうです。主な理由として教員と臨床研修施設の数が不足していることが判明しました。 2022年の別の調査では、全米909の看護学校で合計2000人以上のフルタイム教員の欠員が特定されたそうです。   専門職の厳しさの割に給料が見合わない:一般の労働者と比較して、医療従事者の給料は高く、米国では、経験豊富な看護師の平均年収は 7 万ドル以上、医師の場合は 20万ドル以上であり、専門医は収入の上位に位置します 。 しかし、医学教育にかかる費用、学問の厳しさ、時間の制約により、多くの人がそもそも医学分野に参入することを思いとどまらせ続けています。 医師の場合、学部と医学部の教育にかかる費用は全額で 50 万ドルを超える場合があり、必要なインターンシップや研修を考慮すると、教育が完了するまでに 10 年かかる場合があります。その他の医療以外の専門職によっては、比較的少ない学費ですむうえ、ストレスの少ない仕事に対して高い給与が期待できます。 医療従事者不足をどうしたら改善できるのか テレヘルスの導入:現在、米国のほとんどの家庭でインターネット アクセスが利用できるようになり、基本的な健康相談や遠隔健康モニタリング サービスを幅広い層が利用できるようになり、また、多忙を極める医療従事者や施設がより多くの患者にサービスを提供することが容易になります。 同時に、一部の医療機関では、医師や看護師にスケジュールの一部をリモートで勤務するオプションを提供しており、これは、家族や家庭の事情で離職を検討していた人にとっては仕事を続けられる選択肢になります。 遠隔医療には、医療提供者にとっては費用対効果も高く、多くの患者にとっては便利であるという利点もあります。 さらに、感染症患者が感染の拡大を防げるというメリットもあります。   スケジュールを調整する:より生活に適したワークライフバランスを促進するために、一部の医療雇用主は、始業時間をずらしたり、シフトを重複させたりなど、柔軟なスケジュールをスタッフに提供しています。 また、スタッフが自分でスケジュールを設定できたり、一定の時間は在宅勤務することも許可するなどしています。 仕事を分担する:NP(ナースプラクティショナー)やPA(フィジシャンアシスタント)は、患者の診断や薬の処方など、かつては医師のみが行える責任の多くをすでに行っています。また、採血、点滴、入浴と食事、特定の看護業務などを准看護師や、看護助手が担うことにより、看護師の負担が軽減されます。   ふみ込んだ採用をする:熟練した医師、看護師、技師のような医療従事者を見つけるのは、単 に求人広告を掲載するほど簡単ではありません。医療 組織の文化にうまく溶け込みそうな人材を特定して引き付けるには、最新の AI ベースの採用ツールのサポートを受け、専門のヘッドハンターが実施するカスタマイズされた検索が必要になるでしょう。 スケジュールを調整する:より生活に適したワークライフバランスを促進するために、一部の医療雇用主は、始業時間をずらしたり、シフトを重複させたりなど、柔軟なスケジュールをスタッフに提供しています。 また、スタッフが自分でスケジュールを設定できたり、一定の時間は在宅勤務することも許可するなどしています。 まとめ 今回は、医療従事者の深刻な人材不足について、特に不足している専門職・現状・原因・改善策について解説しました。人口の高齢化により、医療のニーズが増加する中、供給が全く追い付いていない現状です。海外で教育を受けた看護師もいろいろな医療現場で活躍しています。     アメリカで看護師になりたい、などどんな些細なご質問でもお待ちしております。

高収入で、働き方にも柔軟性があり、やりがいもあるアメリカ看護師とはいえ、たくさんの苦労もあります。   どんなことをアメリカ看護師は辛く思い、大変に感じているのでしょうか。 みなさんと共感できること、たくさんあると思います。 1.患者の死に直面するとき 担当していた患者が亡くなるのを目の当たりにすることは、看護師として最も辛い。どんなに悲しくても、泣いている余裕はなく、動き続けなければいけない。     ”受け持ち患者さんが心肺停止に陥り、コードブルーを経験したときは、チームと必死に最善の処置を行った。それでも、救うことができず、亡くなった患者さんを目前に気が遠くなるような無力感を感じた。それでも、ドキュメンテーションをしなければならず、使用した医療器具を片付けなければならず、家族と直面しなければならず、そして他の受け持ち患者さんのケアがあり。。。感情に蓋をして働き続けるしかなかった。” 2.時に、看護師という職業について疑問を抱く意見を受ける 人は看護師という職業にどのようなイメージを持っているのだろう。       女性的な職業だと思っているだろうか。人によっては、医師との出会いを求めて看護師になったの?なんて思う人もいる?      ”同僚の男性看護師は、患者の病室に入ると”ハロー ドクター”とあいさつされることがしばしばあって、自分は看護師であることを伝えると、なぜドクターにならなかったの?なるつもりはないの?などと聞かれる”   ”自分が看護師であることを伝えると、ゲイだと思われることが何度もあり、もやもやしすることがあるという。”   人の潜在意識の中に、看護師は女性、医師は男性、というステレオタイプがまだ根強くあるのか?。”     3.長くてしんどいシフト 忙しくて、シフト終了までには精神的、感情的、肉体的に完全に疲労する。そして、翌日もまた同じことをするのかと思うとげんなりする。     ”12時間勤務で疲れ果てて帰宅して、身体ぐったりしているのに頭が仕事の緊張から抜け切れず、翌日の勤務のために睡眠をとらなければいけないのに、気が重く休めない。”   ”仕事の緊張感やストレスからプライベートの時間も完全に抜け出せない。”   4.医療業界内外の人々から尊敬が欠如した対応を受ける 患者やその家族、マネージャー、同僚の医療従事者、時には医師から敬意が欠如した言動や態度を受ける。   ”医師に、注文していた機材が届いていない事を報告すると、がっかりした顔で首がを横に振られた。看護師は配達の遅延まで責任を持てない!全て看護師の責任とでもいうような態度はやめてほしい。”   ”あなたは看護師でしょ、医師じゃないわよね?” と言われるとプライドが傷つく。     5.病院の政治に向き合わなければならない  医療は営利目的ではあってはならないが、利益重視の制作に直面する事がある。   ”検査器具の購入の際、性能よりもコストを優先していた。”     6.休むことなく働いているのに理解されない    シフト中、ずっとトイレにも行けず走り回って患者重視の世話をしているのに、マネージャーからなぜ仕事が終わってないのか尋ねられて事がある。   ”患者のケアーを優先的に行っているのに、検査結果がまだ電子カルテにアップロードされていない事を責められた。”   7.アップデートされていない古い・あるいは時間がかかるテクノロジーを使わなければいけない   電子カルテシステムの導入により、ドキュメンテーションワークにかなりの時間を費やさなけれならず、実際の患者のケアーに支障をきたす。     ”電子カルテに不備たある度に、連絡・説明・解決に時間がかかり、ドキュメンテーションワーク時間が長くなり患者のケアーがおろそかになる。”     8.患者やその家族が看護師よりも知識があると思っている 患者やその家族が、看護師のやることなすことに質問してくる。あるいは自分で調べたインターネットの内容をもとに意見してくる。   ”オンラインで調べたら、わたしの症状は甲状腺だと思うの。その検査をしてください。と言われた。”     9. 週末も祭日勤務もある ”子供たちとの週末にゲームで遊ぶ約束を何度も破っている(涙)   ”就職してすぐ、サンクスギビング週から新年まではバケーションをとらないように言われ、年末年始を遠くに住む家族と今年は過ごせないのかと、愕然とした。”     10. すべてを知らなければならない?というプレッシャー 看護師だから知ってるでしょ?というプレッシャー。看護師にはさまざまな専門分野があり、すべてを熟知しているわけではありません。   ”そんなことも知らないの?の雰囲気があり、気軽に質問できない。” ”知り合いから具合が悪いたびに連絡がきてメディカルアドバイスを求められる。蜂にさされた、火傷した、頭を打った、魚の骨が喉に刺さった、検査結果の説明、などなど。”   11. 薬物中毒患者のケア 薬物中毒に関連した入院数は年々増加傾向にあります。   ”麻薬が欲しいだけの人たちのケアーは想像以上に大変で、そもそも自分を大切にできない患者へのケアーには「無力」を感じる。”         などなど。もちろん働く病院・施設によって違いますが、すでに看護師として働いている方は、そうそう、とうなづかれているでしょう。国は違っても共感することがたくさんあると思います。これから看護師になる方はどうでしょう?   ”仕事はとてもストレスフルで、次から次に起こることを「英語」対処していかなければならず、常に緊張してる状態ですが、いつもどこかに助けてくれるスタッフがいて、感謝の言葉を述べてくれる患者がいます。”   アメリカの看護師になりたい、そんなあなたを応援しています。 ご連絡お待ちしています。    

現在、アメリカの大学では、ビジネス、アカウンティングと共にNursing(看護学)が人気の専攻です。   なぜ、アメリカでは看護師が人気の職業なのでしょうか?  その人気の理由を探ってみましょう! アメリカでは30代、40代、またそれ以上の年齢の学生がたくさん学んでいます。一度、社会にでてからキャリアを変えたり、子育てがひと段落してから看護学を学ぶ学生も多いです。 1.安定した職業、高収入、手厚い福利厚生 看護師の求人は常にあります。多くの州で看護師が不足しており、雇用の機会に恵まれています。また、他の職業に比べ、高収入が望めます。アメリカ全土の看護師の平均年間給与は約80,000ドルで、有給の病気休暇や、有給休暇、健康保険、授業料の返還、退職の際のベネフィットなど、福利厚生が充実しています。 2.柔軟な勤務スケジュール アメリカの看護師の勤務は、医療機関によって8時間、10時間、12時間のシフトがあります。病院では、日勤専門、夜勤専門、という勤務体制が多いので、スケジュール調整がしやすいといえます。フルタイム、パートタイムに加えてパーディエムという働けるときのみ勤務する、というポジションもあるのも恵まれた勤務環境といえます。12時間のシフトだと、フルタイムでも週に3日か4日の勤務になるので、シフトの組み方次第で育児中の看護師も働きやすいかもしれません。さらに、トラベルナースは、希望する勤務地とシフトで仕事を選ぶこともできます。 3.看護師になるためのいくつかの道のり 看護師になるのに、いくつものルートがあり、最短では2年間の学びで看護師になれます。   ADN:短大で看護学を学ぶ。 BSN:4年制の大学で看護学を学ぶ。 ADN to BSN プログラム:これは、ADN(短期大学士)の看護師がBSN(学士号)を取得できるプログラム。 BSN to MSNプログラム:BSN(学士号)の看護師が、MSN(修士号)を取得できるプログラム。 ADN to MSNプログラム:ADN(短期大学士)からMSN(修士号)を取得できるプログラム。   ADNかBSNを取得して看護師になり、仕事をしながらさらに高度な学位を目指せるのも利点です。   4.高度な学位・キャリアアップのチャンス 看護師になってからも、高度な学位を取得することにより、賃上げが期待でき、またナースプラクティショナーや麻酔看護師、助産師になることもできます。また、マネージャーなど医療機関の運営や管理に携わる機会もあります。 5.専門分野を選択または変更できる 看護師は自分が興味のある分野を選択し、働くことができます。たとえば、ICU、心臓血管外科、メンタルヘルス、透析分野など、希望の分野にトランスファーできる機会に恵まれています。ハイストレスな職場で、精神的に燃え尽きてしまう場合もあるかもしれません。そのような時にも、専門分野を変えることにより更なる飛躍が望めます。また、さらに専門性の高い分野でスキルアップしながら働くことも可能です。 6.応用可能なキャリアスキルを学ぶ 看護師は、他の職業を選択した場合にも役に立つ、応用可能なスキルをいくつも身に付けています。例えば、いろいろな患者さんと臨機応変に対応できるスキルは、人とのコミュニケーション力を磨き、カストマ―サービスやカウンセリングなどの道が開かれるかもしれません。   また、看護師は常に忙しい状況の中、タスクに優先順位を付けて業務をこなさなければいけないという、タイムマネージメント・タスクマネージメントに優れています。 これはどの職種においても必須のスキルです。   さらに、看護師は常にアップデートされる医療の進歩、ITの導入などにも対応しているので、変化の受け入れ、適応力にも優れています。違う職種に就くことになってもチャレンジ精神で次の目標にスムーズに向かっていくことができるでしょう。     7.キャリアを変えずに仕事を変える 看護師はさまざまな環境で働くことができるため、労働時間に制限があるときも、違う職場で働きたいと希望する場合でも、看護師としてのキャリアを存続することが可能です。病院やクリニックに加え、スクールナース、ホームヘルス、リサーチナース、看護教員などさまざまな分野において看護師が求められています。 8.やりがいのある仕事 看護師の仕事は、患者の回復を目の当たりにできたり、感謝されたり、と個人的な充実感をもたらしてくれる機会に恵まれています。新型コロナウイルスのパンデミック中には、医療従事者は「医療の英雄」と呼ばれたほど高い評価を得ました。   9.トラベルナースという働き方 トラベルナースは看護師が不足している地域に、大きな需要があります。時給、住宅手当、交通費などが含まれる給与パッケージが提供されるので、個人の負担少なく仕事を得ることができます。トラベルナースは、旅行者としてではなく、居住者としてその土地に住むことになるので、すべての観光地を訪れ、観光客ではなかなか体験できない現地の生活を見る機会を持つことができます。   10. シンプルなワードローブ 最後に、ユニフォームについて。医療機関で働くと、ほぼユニフォームは無料で提供されます。日本と違い、自宅からユニフォームを着ていくことが多いので、仕事に行く前に”今日は何を着ていこうかしら”の悩みがありません。また、仕事用の服を購入する必要がないので、節約にもなりますし、クローゼットの不必要なスペースを使うこともありません。 アメリカの看護師になりたい、そんなあなたを応援しています。 ご連絡をお待ちしています。

アメリカで、看護師として働くのにどのくらいの英語力が必要?  国際看護師を目指す皆様からの1番多い質問が、英語のレベルに関してのものです。言うまでもなく、得意・不得意に関係なく出来るだけ自然に流暢に使いこなせる事に越したことはありません。 前回①は、州によって、ライセンスを取得の際に必要とされる英語のテストTOEFL、またビザスクリーンに必要な英語のテストについてご説明しました。 さて、晴れて、アメリカの看護師免許を取得して、いよいよ就職したとします。 あたり前ですが、雇用先でのコミュニケーションは全て英語です。 私は日本人だから、、、そんな事は一切通用しません。   看護師(RN)は、准看護師(LVN)や看護助手(CNA)を監督する立場です。 患者の急変をドクターに、簡潔に報告し、指示を受け取る立場です。 簡潔に報告できますか?指示を聞き取れますか? 英語でうまくコミュニケーションがとれなければ、どうやって仕事環境で同僚たちから信頼を得られるでしょう。 新米看護師が、ベテラン准看護師や看護助手につらく当たられることもあるかもしれません。   また、ドキュメンテーションも全て英語です。 万が一裁判になった場合の証拠としても提出されるとても大切なものです。  ご存じのとおり、アメリカは医療訴訟も頻繁にあり、免許の剥奪もありえます。 実際にアメリカで看護師として働いている方から、「自分のライセンスだけは守りなさい。」と先輩RNからアドバイスされた、という話を聞きます。 ネイティブにひけを取らない英語が使いこなせればベストです。が、なかなか現実は難しいです。   ただ、覚えていただきたいのは、完璧な英語を求められているわけではありません。 アメリカはよく言われる「人種のるつぼ」が故に、多少のBroken Englishだったとしても、相手と意思疎通がきちんととれればいいのです。英語はツールとして使いこなし、少しずつでも磨き上げてください。必ず触れれば触れるほど、使えば使うほど、上達します!   Technical(技術的)な英語のスコアも必須ですが、Practical(実用的)な英語もぜひ練習してください。必要なのは、英語が自然に出てくる頭つくりです。 もしかしたらあなたの英語のヒアリング、ネイティブスピーカーの2・3歳児より低いかもしれません。 ・日々、仕事やプライベートの場でこういうフレーズは英語でなんて言うんだろう?と英語に置き換えてみる。 ・英語日記を書いてみる。 ・道に迷っていそうな外国人を見かけたら話しかけてみる。 日本に居ても英語に関われる生活を送る方法は無数とあります。 この積み重ねが、アメリカで看護師として働き始めた時にスムーズに仕事に馴染めるか否かの鍵になります。 英語が出来ないからと国際看護師になる夢を諦めないでください。 あなたの「心の持ち方」次第です。 アメリカの看護師になりたい、そんなあなたを応援しています! ご連絡お待ちしています。    

アメリカで、看護師として働くのにどのくらいの英語力が必要? 国際看護師を目指す方から、頻繁に英語のレベル・スコアに関するご質問をいただきます。 まず第一に、アメリカで看護師のライセンスを取得するのは、州ごと。日本のようにライセンスを取得すれば、日本中どこでも働けるわけではありません。 カリフォルニア州のように、ライセンス取得に英語のスコアが必要とされている州もあれば、ニューヨーク州のように英語のスコアを必要としない州もあります(2024年1月現在)。目指される州のライセンス取得要項を確認する必要があります。 カリフォルニア州のライセンス取得に必要な英語テストはTOEFLです。 TOEFL(トーフル)とは、英語を母国語としない人を対象とした英語能力測定テストで、求められたスコアをとることが必要です。①リーディング、②リスニング、③スピーキング、④ライティングの4つのセクションから構成されています。 求められるスコアは、①リーディング22、②リスニング22、③スピーキング26、④ライティング22です。(合計92点) アメリカの大学を受験する際にも使われるテストで、一般の大学入学には80点以上が必要とされているので、レベルが想像できるかと思います。英検でいうと、準1級程度かと思います。 また、晴れてアメリカで看護師のライセンスが取れても、就労するにはビザが必要です。そこで必要とされるのがビザスクリーン(CGFNS)ですが、その審査にも英語のスコアが必要となります。 ビザスクリーンで有効とされている英語のテストは下記になります。 ・Cambridge English (B2 First, C1 Advanced, or C2 Proficiency exam) ・TOEFL iBT (Test of English as a Foreign Language, Internet-based Test) ・TOEIC (Test of English for International Communication) ・IELTS (International English Language Testing System) ・MET (Michigan English Test) ・OET (Occupational English Test) ・Pearson PTE Academic 前述のTOEFLでは、81点以上がビザスクリーンには必要です。 内訳は、スピーキングで24点、その他3セクションの合計が57点です。 また、IELTS(アイエルツ)をご存じの方も多いと思います。IELTSはTOEFLと同様、世界中の英語圏の教育機関において英語力の証明として認められているテストです。TOEFLがアメリカの団体によって運営されているのに対し、IELTSはイギリスの団体が運営しています。同じく①リスニング、②リーディング、③ライティング、④スピーキングの4つのセクションから構成されています。 IELTSの試験結果は、1〜9のバンドスコアで表されます。ビザスクリーンにパスするには、スピーキングで7、全体で6.5スコアが必要です。 目安としてですが、大学入試に必要なスコアは出願先の大学により異なりますが、バンド6以上になると出願できる大学の選択肢が多くなるようです。 TOEFLとIELTSも日本で受験することができます。 一度、今のご自身の英語のレベルを知るために受けてみるのもいいかもしれません。 また結果が届くまでに約1ヵ月かかる事もあるようです。 時間に余裕を持って受験されることをお勧めします。 アメリカの看護師になりたい、そんなあなたを応援しています。 ご連絡お待ちしています。

NCLEX – RN 合格者から挑戦者へのアドバイス(対談) アメリカニューヨーク州の看護師免許試験・NCLEX-RNの受験に日本から、初挑戦で合格された現役看護師さん(Tさん)のお話を伺いました。 現在、日本でNCLEXの受験勉強をされている(Yさん)との対談形式にてのインタビューです。    自己紹介(勤務・国際看護師をめざしたきっかけ) Tさん:3交代シフトでICUで働いています。アメリカ人の友人と知り合ったことをきっかけにアメリカで看護師になることに興味を持ちました。 Yさん:総合病院で3交代勤務です。元々アメリカのプロバスケットボールのNBA(National Basketball Association)とかスポーツが好きで、本場アメリカに行ってみたいと思ったのがきっかけです。   モーチベーション Yさん: ICUで、フルタイム、3交代勤務で・・・。勉強する時間を捻出するのは大変だったと思いますが、その状況かで、モーチベーションはどうのようにキープしたのですか?   Tさん: 部署が移動になったり、勤務が2交代から3交代に変わったりしながらだったので、確かに大変でした。モーチベーションを常に保つのは難儀で、プリテストの結果が悪かったりすると余計に落ち込んだりもしましたが、周りの人に励まされたのが大きかったです。   Yさん: Tさんの周りに国際看護師を目指している人はいますか?自分の周りにはいないし、「おまえなんかに出来ないよ。」と言われそうで、なかなか言えません。   Tさん: 私の周りにもいません。でも、わたしは自分にプレッシャーをかける意味で婦長さんたちにも報告しました。そうすることで、モーチベーションUPにつながりました。”みんなに言った以上、合格しなきゃ!”という思いで本当に必死でした。話して理解を得られたおかげで、係を免除してもらえたり、勉強に使えるようにコンピューターの使用を許可されたり・・とても感謝しています。         勉強方法のアドバイス Yさん: 勉強方法のアドバイスがあれば教えてください。   Tさん: まず、勉強時間の確保をしました。例えば、準夜勤の日は早めに病院に行き、使わせてもらえるコンピューターで4時間くらい勉強してから、出勤していました。夜勤とかどうしても勉強時間が取れない日でも、1問だけ、2問だけ、、とにかく毎日問題に触れるようにしていました。勉強を始めた当初は、1問解くのに英語(医療単語)もわからず1時間もかかっていたんです。でも、やればやるほど、”わかる”ようになり、問題を解くスピードがどんどん上がりました。   初めてのプリテストでは正解率30%くらいしか取れず正直がっかりしたましたが、それでも諦めずに勉強を継続することで、正解率も勉強時間と比例するように上がっていきました。勉強方法は人それぞれだと思います。私はテキストブックよりもオンライン形式での勉強法が合っていました。各項目に基づいて、自分のノートをつくり、それを参照しながら勉強に励みました。       まとめ 1年足らずで、仕事をしながらNY州の看護師免許取得の申し込み・受験勉強をされ、見事に初挑戦での合格を達成されたTさん。ご自分で作られたノートを少し見せていただきましたが、カラフルにとても見やすくまとめられており、薬剤ノートなどは、アメリカで看護師として働かれてからもきっと役立つものと思いました。笑顔でYさんがTさんにおっしゃった「私にできたんだから、大丈夫ですよ!誰にでもできますよ!」と心強いお言葉が印象でした。   Tさん、Yさん、お忙しい中お時間をいただきありがとうごじました。   なりたい者になれるのは、なろうとした者だけです。 やりたい事ができるのは、やりたい事に挑戦した者だけです。 自分が変わらなければ、何も変わりません。   そんな甘い世界ではありません。皆さんも本気で挑戦してみてください。   昨日の夢は今日の希望であり、明日の現実!(ロバート・H・ゴダード)   お二人のこれからの益々のご活躍を応援しています!      

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