アメリカの看護資格の種類
アメリカでは看護師といっても様々な種類があります。日本の看護師と違って、業務内容がとても細かく分かれており、医師と対等な関係にあります。さらに、看護師の需要と年収が高いため、とても人気な職業です。ただ、必要な看護学校の単位などは州によって異なるため、働きたい州を選び、州の規定されている基準に従うことが重要です。 この記事では、各アメリカ看護師の年収、業務内容、そして資格取得方法を書いています。 看護師の種類について 看護助手 (Certified Nursing Assistant) 准看護師 (Licensed Practical Nurse / Licensed Vocational Nurse) 正看護師 (Registered Nurse) さらに高度な看護 (Advanced Practice Registered Nurse) 麻酔看護師 (Certified Registered Nurse Anesthetist) ナースプラクティショナー (Nurse Practitioner) 助産師 (Certified Nurse Midwife) 看護助手(Certified Nursing Assistant) CNAは正看護師や准看護師が行う業務のサポートをします。 バイタルサインの測定やベッドメーキング、清拭、体位変換、車いす移動など、患者さんの身の回りのケアを行うのが一般的です。 州公認の専門学校や短大へ入学し、トレーニングコースを受ける必要があり、4~12週間という短期間でのトレーニングを修了後、認定試験に合格するとCNAとして働けます。また、海外で看護師の免許を保持している場合、トレーニングを受けずに認定試験を受けることができる州もあります。CNAの平均年収は、州により違いますが約$35,500程です。 准看護師 (Licensed Practical Nurse / Licensed Vocational Nurse) 准看護師の仕事内容は日本と違い、しっかりと分業されています。 医師や看護師の指示のもと、診療の補助や血圧検査などの基本的な医療業務を行いますが、点滴を使用した投薬は業務には含まれないなど、州によって仕事の内容に多少の違いがあります。 州公認の看護プログラムを受講し、准看護師試験(NCLEX-PN)に合格すれば資格が交付されます。LVNの平均年収は、州により違いますが約$50,000程です。 正看護師(Registered Nurse) RNは看護助手や准看護師の管理者の地位になります。ADNとBSNの2種類のプログラムがあります。 ADN (Associate Degree in Nursing)は短大卒レベルの看護師を指し、BSN (Bachelor of Science in Nursing)は4年間の看護系大学を卒業した看護師を指します。どちらも同じNCLEX-RNと呼ばれる看護師資格試験を受けますが、ADNとBSNでは給料が異なります。 また、ADN卒の看護師に奨学金をだしてBSNのプログラムを推奨する医療機関も多くあります。それは、より高い教育を受けた看護師を多く持つことにより、その医療機関の看護レベルを上げるためです。アメリカの正看護師の給料は、州により違いますが、平均で年収$75,000程です。 さらに高度な看護 (Advanced Practice Registered Nurse) 4年生の大学を卒業後(Bachelor’s Degree)、専門の看護を学びたい看護師はRNとして数年間働き、そのあと大学院に入学します。 Master of Science Degree in Nursingを取得しなければなりません。 麻酔看護師 (Certified Registered Nurse Anesthetist) 麻酔看護師はクリニックや、外来の手術センター、病院などで、麻酔科医と協力して、安全な麻酔の管理を行います。 NBCRNAと呼ばれる試験に合格すればCRNAとして働けます。2022年から、Doctor of Nursing (Anestheria) Practice を取得しなければならなくなったため、さらに高度な教育を受けて取得できる資格になります。CRNAの平均年収は、州により違いますが、約$200,000程です。 ナースプラクティショナー(Nurse Practitioner) ナースプラクティショナーは高度の看護資格で、一定レベルの診断や治療ができます。患者を診察し薬を処方したり、必要に応じてレントゲンや血液検査もオーダーできます。 クリニックで予約をするのに、医師に診てもらうのかナースプラクティショナーに会うのかという選択がある機関も増えてきています。資格試験に合格する必要があります。NPの平均年収は、州により違いますが、約$107,000程です。 助産師 (Certified Nurse Midwife) CNMは出産前から出産後のケアやサポートを提供します。病院やバースセンターで働き、独立した妊婦検診、薬の処方を含めたプライマリーケア、超音波を用いた診断、出産介助、帝王切開の第一助手、患者教育、婦人科の検診、避妊具の挿入および避妊薬の処方、受胎調節、性病の診断・治療および患者教育などに携わっています。 CNMの平均年収は、州により違いますが、約$123,000程です。 アメリカで看護師になるために必要な書類申請、受験対策、ビザ申請方法などについてお気軽にお問い合わせください。