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Category Archives: 看護師

アメリカで看護師になるのに、RN(正看護師)になるか、LVN(准看護師)になるか迷っています、というご相談を受けます。それぞれのライセンスを取得すために必要な教育を受けなければなりません。それにかかる時間・学費が異なりますので、時間と経済的な面でどちらかにするかの決断が左右することもあると思いますが、どちらの選択にもキャリアを増進するチャンスがあるでしょう。今回は、RNとLVNの違いについてご紹介します。 RN vs LVN: 役割と責任 RNとLVNには多くの類似した職務がありますが、役割は異なることが多々あります。 責任においては、どのような状況でもRNがLVNより大きな責任を負います。介護施設、病院、クリニックでは、LVNはサポートスタッフとして働くことが多いです。LVNはRNと医師が管理するチームにおいて、指示に従いバイタルサインの測定や、基本的な看護ケアを行います。   LVNは、RNや医師、その他の医療専門家の指示に従って業務を行います。また、RNの指示のもと投薬や治療を行います。また、患者のデータを収集し、RNや医師にレポートすることも大切な役割です。LVNは、RNと異なり、評価、看護ケア計画の作成、患者のトリアージを行うことはありません。 RNは、LVNと比べ、独立して活動することを求められることが多いです。患者の情報を理解し、医師の指示のもと病気、また死に瀕する患者の治療を行います。また、症例の調査、健康促進と患者指導、健康相談、患者のトリアージ、リハビリテーションケア、慢性の疼痛管理なども含まれます。 RN vs LVN: 教育とライセンス 米国では、RNもLVNもそれぞれの州が規制しています。ライセンスの取得に必要な教育は、RNのほうがより多くの時間を要し、ADN(短期大学)またはBSN(大学)で学ぶことができます。一方、LVNは、1年ほどでプログラムを履修することも可能です。   LVN: 州によって、LVNの業務範囲と教育課程が決められています。LVNになるには、その州が認可したLVNのプログラムを終了する必要があります。専門学校や、コミュニティカレッジで1年ほどで履修できるプログラムもあります。 卒業後に、NCLEX-PN(准看護師資格試験)を受験し合格することにより資格を得ることができます。 RN: RNになるには、ADNまたはBSNで看護学を学ぶ必要があります。2年から4年かかりますが、どちらの学位を終了してもNCLEX-RN(看護師資格試験)の受験資格を取得することができます。合格することにより、RNの資格を得ることができますが、多くの雇用主がRNにBSNの学位取得を推奨しています。 RN vs LVN:収入 米国労働統計局(2021)によると、   LVNの平均年収は、$51,850 RNの平均年収は、$82,750   です。より多くの役割と責任を担うRNの収入の方が多いのは言うまでもありません。 採用ニーズについては、どのような労働環境であっても、LVN、RNともに必ず需要はあります。2021 年から 2031 年にかけて、LVN、RNともに、雇用は6%ほど増加すると予測されています。 まとめ RNとLVNの違いについて、役割と責任、教育とライセンス、そして収入、雇用の展望についてご紹介しました。RNとLVN、どちらのキャリアが自分に合っているか。すぐに働きたいのであれば、LVNになるのが最適かもしれません。教育期間が短いため、費用も低く抑えられるでしょう。あるいは、時間と費用がかかっても、RNを望まれるかもしれません。LVNにはなったものの、やはりRNになりたい場合には、LVNからRNになるブリッジプログラムもあります。それぞれの状況、またゴールによって選択されるといいと思います。   米国で看護師になりたい!そんなあなたを応援しています。ご連絡をお待ちしています。

米国のRNライセンスをもとに、さらに看護を学びたい、修士課程に進みたい、と思っている方は、ナースプラクティショナー、助産師、その他の高度看護師を目指されているかもしれません。そのような中で、今回は修士課程で学べる”Nursing Informatics”についてご紹介したいと思います。 Nursing Informatics(看護情報学)とは Nursing Informatics(看護情報学)とは、”看護実践におけるデータ、情報、知識、知恵を特定、定義、管理、伝達するために、看護科学を複数の情報および分析化学と統合する専門分野”です。 看護情報学の分野で働くには、看護師 (RN) の資格が必要です。ほとんどの組織で看護学士(BSN) を希望しますが、修士号(MSN)を希望する組織もあります。看護情報学を習得した証明とされる認定資格もあります。これは、医療現場における電子医療記録などの技術を理解する能力を証明する専門資格です。   ただし、この特定の認定は高度なスキルを身に付けるものではなく、情報科学看護師として働くために必要ともされていません。認定は既存の知識を確認し、情報科学の高度なスキルセットを持っていることを示すものです。 情報学看護師の役割 Nursing Informatics Specialist(看護情報学スペシャリスト): 役割としては、情報技術における問題点の解決策を導き出したり、看護師の教育を担当する場合もあります。経営幹部またはアナリストとして働くこともあります。情報学看護師は、看護とテクノロジーの両方について深い理解を持ちあわせていますので、別の役割としては、医療データの安全性とセキュリティの確保も含まれることもあります。   Clinical Informatics Nurse (臨床情報学看護師): 役割は、電子カルテやその他の臨床システムを最適化し、ワークフローの改善をすることがあげられます。また、看護情報責任者 などの役職にある場合には、情報看護の傾向を分析し、ビジョンを特定・戦略をたてて情報学を実践することもあるでしょう。   Informatics Nurse Consultant (情報学看護師コンサルタント): 役割としては、システムの選択、プロジェクトの管理、ワークフローの再設計に携わることがあげられます。また、組織が医療技術システムを実装する際にガイダンスとサポートを提供します。 Nursing informatics(看護情報学)が医療にもたらすベネフィット 看護情報学によってデータ処理が改善されると、看護師は質の高い患者ケアをより効率的にかつ効果的に行うことができます。   ● 患者ケア・結果の改善: 電子カルテが最適化されることにより、看護師や他の医療従事者が収集された情報に迅速にアクセスできる。   ● 患者の安全性の向上: より正確なドキュメンテーションと患者の情報が得やすくなることで、メディカルエラーを最小限に抑えることが可能で、また医療従事者と患者とのコミュニケーションも改善できる。   ● 合理化されたワークフロー: 効率性の向上と作業負荷の簡素化により管理上の負担やストレスを軽減し、患者のケアに費やす時間を増やすことができる。   ● リサーチと品質の改善: 正確なデータにタイムリーにアクセスし、分析できる仕組みは、リサーチ、品質改善、また革新につながるでしょう。更には、エビデンスに基づく実践サポートにもつながるでしょう。   ● オンライン診療: コロナパンデミックの間に、看護情報学はより多くのオンライン診療とバーチャルヘルスケアの基盤づくりに貢献し実装のサポートをしました。   ● データに基づく決定:リアルタイムのデータと分析の入手が可能になることにより、より正確にまたタイムリーに判断を下すことができる。 まとめ 看護情報学は、テクノロジーとデータを活用して提供する医療を改善し、看護の質を高め、患者の回復を高めることに貢献できる、急成長している分野です。ここでの看護の役割は、医療施設における情報システム、看護スタッフ、また医師などその他のスタッフとの橋渡しをすることです。情報看護学を取り入れることは、看護の観点からどのようにテクノロジーを活用するかによって有益な結果を生み出せるかを導き出すことに繋がります。   アメリカで看護師なるには、などご質問がありましたらぜひお問い合わせください。

学位授与機構をご存知でしょうか。大学以外の機関で学位を授与することのできる唯一の機関です。看護短期大学や、看護専門学校を卒業して看護師になった者が、所定の単位を修得することで、学士(看護学)の学位を申請できます。正式名は、大学改革支援・学位授与機構です。 そもそも学位ってなに 大学などの教育機関や、学位授与機構が教育過程を終了したもの、またはそれと同等の者に対して授与する称号です。下記が学位の例です。   短期大学を卒業すると授与されるのは、「短期大学士」 4年制大学を卒業すると授与されるのが「学士」 大学院の修士課程卒業で授与されるのが「修士」 大学院の博士課程卒業で授与されるのが「博士」   専修学校の専門課程(専門学校)のうち、2~3年制の学科を卒業して授与される称号は、「専門士」です。よって、3年生の看護専門学校を卒業して授与されるのは、専門士です。また、4年制の看護専門学校を卒業して授与される称号は、「高度専門士」です。 看護師の受験資格を得るのに必要な教育 日本では、看護師の国家試験に合格することにより看護師の免許を取得することができます。看護師国家試験の受験資格は下記のいずれかの方法により得られます。   看護大学で学ぶ。4年間かけて学びます。大学によっては保健師や助産師になるためのプログラムを含むところもあります。卒業とともに、学士(看護学)を得ます 看護短大で学ぶ。看護系の短期大学は3年制です。卒業とともに、短期大学士を得ます 看護専門学校で学ぶ。3年制、または4年制があります 5年一貫看護師養成課程校で学ぶ 学位授与機構を通して学士(看護学)を得る方法 通信制大学で学士(看護学)の学位申請に必要な単位を取り、大学改革支援・学位授与機構に学習成果(レポート)を提出し合格することで、学士(看護学)を取得することができます。実際に、看護師として働きながら学ぶ生徒がたくさんいらっしゃいます。   ただし、”大卒と同等の学力を有する”ことが認められるということで、”大卒”になるわけではないことに留意してください。 学士(看護学)に必要な単位が取れる通信制大学 放送大学 京都橘大学 大手前大学 武蔵野大学 人間総合科学大学  注) 2024年5月現在 学士(看護学)も大卒もダブルで取得したい 学士(看護学)と大学卒業の両方を取得したい場合はどうしたらよいのでしょうか。放送大学の例をもとに説明します。   3年制の看護短大や、看護専門学校の卒業生は、最短1年で学士(看護学)の単位を取得することが可能です。それをあえて、大学の3年次編入学をし、2年以上在籍して卒業に必要な単位も習得することで大学卒業を目指すことができます。ただし、看護学部はないので卒業とともに得られる学士は看護ではなく(教養)になります。 学士(看護学)を取得するメリット 看護学について、さらに専門性の高い知識を得ることができる 医療機関によって、給料や待遇が優遇される 管理職の機会を得たり、産業看護師など、キャリアアップのチャンスや、選択肢が増える まとめ 今回は、看護の短期大学や専門学校卒の看護師が、通信制大学で単位を取ることで、学士(看護学)を取得する道があることについて説明しました。学士(看護学)を取得する方法、そして取得することによるメリットをまとめました。自分で選んだ職業について学びを掘り下げて知識を深める意味は人それぞれ異なることかと思います。学士(看護学)を得ることのみに限らず大卒を目ざされる方もいらっしゃることと思います。ご自身のキャリアゴールや目標に向かって前進する方々を応援致します。     米国で看護師になりたい!そんなあなたを応援しています。ご連絡をお待ちしています。

助産師は、出産の過程において妊娠中から出産後まで指導とケアを提供するという重要な役割を果たします。今回は、助産師になるのに必要な教育と資格についてご紹介致します。 助産師の仕事 出産に向けて、助産師は妊婦に出産プロセスの選択肢について説明し、出産当日の具体的な計画を立てます。 また、妊娠期間中ずっと妊婦の体調管理を行い、胎児の健康と成長過程を監視します。助産師は、陣痛を誘発したり、陣痛に伴う痛みを和らげたりするのを手伝うこともあります。 妊娠から出産まで、必要に応じて医師と連携してケアを行います。出産後も、患者自身のセルフケア、産後のケア、また母乳育児などの指導を行います。州の認定レベルに応じては、独立した診療所で働くこと、また処方箋を書いたり臨床検査を注文したりすることができます。 労働環境 助産師は通常、病院、助産センター、医療クリニックで働いています。 出産は予測不可能な性質を持っているため、これらの専門家は通常とは異なるシフトで勤務し、夜間、週末、休日に待機しなければならない場合があります。 助産師になるには 助産師には大きく分けて5つのタイプがあります。必要とされる助産師の種類とその役割は、個々の州の規制によって決められています。 AMCB(American Midwifery Certification Board米国助産師認定委員会)が認定する助産師ライセンスには、CNM(Certified Nurse-Midwife)と、CM(Certified Midwife)があります。   ● CNMになるには看護師のライセンスも必要で、他の助産師のタイプより多くの教育と認定を必要とします。ステップごとに説明します。○ 看護学士を取得する○ 看護師のライセンスを取得する○ 高度看護学位を取得する ■ ACME(Accreditation Commission for Midwifery Education助産師教育認定委員会)によって認定された教育機関で、修士号(MSN)または博士号(DNP)を取得する○ CNM 認定を取得する ■ AMCB( 米国助産師認定委員会) による CNM 試験に合格することにより取得が可能です。 ■ 多くの医療機関で、助産師が CNM になることを義務付けています。○ APRN(Advanced Practice Registered Nurse高度実践看護師) になる ■ ほとんどの州で助産師を APRN として分類し、その州が必要とする免許の取得を義務付けています。 ● CMになるには○ RNのライセンスを必要としませんが、修士号の学位を取得し、AMCBが管轄するCMの 認定試験に合格する必要があります。○ ただし、CM 認証を承認している州は限られています。 助産師の給料 US Bureau of Labor Statistics(米国労働統計局)によると、給与中央値は年収$129,480ということです。他の職業と比較しても高収入といえるでしょう。 まとめ 今回は、米国で修士号が求められる高度実践看護師のひとつ、助産師について、仕事の内容、労働環境、助産師になるには、そして給料について紹介しました。米国で看護師になる目標に向かって努力されている方、すでに看護師の資格をお持ちの方、さらなるキャリアアップの先に助産師の道があるかもしれません。     米国で看護師になりたい! そんなあなたを応援しています。ご連絡をお待ちしています。

アメリカでは毎年5月6日から12日を「Nurse Appreciation Week:ナースウィーク(看護師へ感謝を表す週)」と呼び、全国各地で医療スタッフを称え、感謝の気持ちとて、さまざまなカテゴリーのお店で割引を受けられます。この割引はスクラブのような医療関連アイテムに限らず、スキンケア、ウェルネス、食品、衣類など、生活必需品全般に渡り、アメリカで有名なドーナツ・チェーン店でも無料のドーナツやコーヒーが配られたりします。   それぞれの医療機関でも、働く看護師をたたえ看護師週間(ナースウィーク)をお祝いします。日替わりで、アイスクリーム、ドーナツ、クッキー、ブリトー、カップケーキなどが配られたり、その医療機関のロゴの入ったランチバックやバックパックが贈られたりします。日々、業務に追われる看護師ですが、看護師週間(ナースウィーク)は、感謝されていることを実感できる特別なお祝いだと思います。   2024年度のスローガンは“Nurses Make the Difference”です。 この「看護師が違いをつくる」というスローガンは、親切さを体現する看護師を称えています。 看護師週間が始まった歴史 約70年前に遡ります。   1953年 アメリカ合衆国保健福祉教育省のドロシー・サザーランドが、「看護師の日」を宣言するようにエイゼンハワー大統領に提案し看護師の日の宣言を提案したが、実現せず。   1954年 フローレンス・ナイチンゲールの使命100周年を記念し、フランシス・P・ボルトン代議員が看護師週間の法案を提唱し、10月11日から16日まで全土で看護師週間が開催され法案を提唱したが、再度実現せず。   1972年 再び下院から大統領に全国登録看護師の日の宣言が提案されたが実現せず。   1974年 1月に国際看護評議会(ICN)が5月12日を国際看護師の日と宣言。(5月12日はフローレンス・ナイチンゲールの誕生日)ICNは1965年から「国際看護師の日」を祝う。2月にはホワイトハウスが1週間の全国看護師週間を指定し、ニクソン大統領が宣言を発表。   1978年 ニュージャージー州知事が5月6日を「看護師の日」と宣言し、エドワード・スキャンラン氏がその認識を推進。   1981年 アメリカ看護協会(ANA)は、ニューメキシコ州の看護師たちによって提起された決議を支持するために、1982年5月6日を「看護師の全国認識デー」として設立するための提案を支持。   1982年 2月にANA理事会は、1982年5月6日を「全国看護師デー」と公式に認定。しました。アメリカ合衆国議会の共同決議を確認し、3月25日にロナルド・レーガン大統領が署名し「看護師の全国認識の日」を1982年5月6日に宣言。   1990年 ANA理事会は看護師の認識を1週間に拡大し1991年5月6日から12日までを全国看護師週間と宣言。   1993年 ANAが全国看護師週間を恒久的な日付として5月6日から12日に指定。   1996年 ANAが全国登録看護師認識デーを設立。   1997年 全米学生看護協会が全米学生看護師デーを指定。     よくアメリカでは、看護師の地位が確立しているといわれます。給与等の待遇面は勿論のことですが、こういった歴史を踏まえ、社会からの感謝を受け敬われるという点に置いても確立していると言えるのではないでしょうか?

アメリカで国際看護師になることを漠然とでも考えている方なら、きっと聞いたことがあると思います。”NCLEX”とは、米国、およびカナダで看護師として働くための能力を評価する試験です。NCSBN(全米州看護委員会評議会)によって、管理されており、受験者が看護師として働くためのライセンスを取得する能力があるかを判断するために、州看護委員会が使用する基準の一つです。NCLEXには、2種類あり、NCLEX-RNは正看護師の試験、NCLEX-PNは准看護師の試験です。NCLEXに合格することにより、申し込んだ州の看護師の資格を取得することができます。 受験資格:NCLEXを受けるには? NCLEX-RNの受験資格を取得するには、RN ライセンスプログラム、看護短大 (ADN) または看護大学 (BSN) を卒業する必要があります。NCLEX-PNの受験資格は、准看護師の学校を卒業することにより取得できます。また、海外で正看護師、准看護師のライセンスを持っている方は、直接希望の州に受験資格を得る申し込みをすることができます。 受験までの流れ 申し込んだ州からNCLEXの受験資格を取得の通知がきたら、PearsonVUEに登録し、NCLEXのテスト日時をスケジュールする。テストセンターは多々あり、日本(東京・大阪)でも受験可能です。 費用は$200(USドル)です。*2024年4月現在   テストの時間・問題数 テストの時間は、最大 5 時間かかり、問題数は最低 85問、最大 150問とされています。5 時間の時間枠内で各質問に必要なだけ時間を費やすことができますが、各質問にかけられる時間は約 2 分であることに留意してください。 2 時間のテストの後と、3 時間半のテストの後に休憩を取るかを選択できます。 ただし、各休憩は合計 5 時間のテスト時間にカウントされます。 アルゴリズムが 確実に合格基準を達成したと判断すると、コンピューターは新しい質問の提供を停止します。 たとえば、最小数の質問 (85 問) に回答した時点で合格したと判断する場合には、その時点でテストは終了されます。5時間が終了した場合、または最大数の質問に回答した場合は、回答によりコンピューターが合否を判断します。 落ちた場合の再試験 NCLEX は年に 8 回受験できますが、再試験まで少なくとも 45 日の間隔を空ける必要があります。 ただし、州によっては異なる制限が設けられているため、最新情報については必ず州の看護委員会に確認してください。   アメリカでの看護師ライセンスの取得など、些細なことでもご質問がありましたら是非お問い合わせください。

今回、HI州で弊社とのご縁もあり看護師として働き始めた日本人ナースにじっくりお話を伺う機会をいただきました。   日本で看護師をしながら、何度かハワイを訪れるうちに、将来ハワイで看護師をやりたい!という夢を抱かれ、実現されています!     ビザを取得してハワイの地に立ったものの、英語がわからない中、アパート探しや、車の購入、ソーシャルセキュリティー番号の取得、何から何まで英語で対処しなければなりません。迷いながらなんとか必死に生活の基盤を確立したそうです。 NCLEX アメリカで看護師になるためには、NCLEXというテストに合格しなければなりません。受験資格を得るための準備・また受験勉強は日本で「独学」で行ったそうです。   初めてNCLEXを受けた時には、よくわからず合格には至らなかったそうですが、その口惜しさがばねになり猛勉強をした結果、たったの3か月後に臨んだ再試験には見事に合格されました。 就職 そしていよいよ、就職活動。しかし、日本との違いに戸惑ったそうです。日本では、看護学校の卒業に合わせた時期の採用が多いですが、アメリカでは、決まった時期はありません。医療機関としては、空きがあるときに求人をだすので、それに合わせて応募します。また、アメリカでは、医療機関の、応募が出ているポジションに申し込むのも日本とは違うことを学んだそうです。 日本では、リーダーを含む集中治療室など急性期の豊富な経験があるものの、アメリカでの経験値はゼロ。ということで、英語のハンデも考慮し、老人ホームやSNF(高度看護施設)の就職の方が見つけやすいと医療関係者からアドバイスもあったそうです。また英語のハンデから、病院によっては外国人看護師はNew Grad(新卒)採用になるとも聞かされていたそうです。   当初は外来クリニックで看護師としてお仕事を始められましたが、それでも、急性期病院での就職にこだわり、就職フェアに参加したり、応募されたり、弊社からのご縁もあり病院での就職を獲得されました。     オリエンテーションを終了し、独り立ちされた現状について詳しく伺いました。   英語 まだまだ日々勉強中。周りのスタッフに助けられながら毎日が勉強。昨日わからなかったことが今日わかる、など上達を実感している。英語ができずに解雇された人もいたといううわさを聞いたことがあるため、緊張の毎日でドキドキしていますが、今のところくびになってません(笑顔) 職場 50歳以上のベテランさんが多い職場で仕事をしているせいか、どんな小さなことでも(例:電話対応)出来るようになったら褒めてもらえるような恵まれた環境に感謝している。出来ないことより、出来ることにフォーカスできる職場で、とてもポジティブな気持ちで仕事ができている。 仕事 日本で、外科、内科、消化器内科、ICU、またリーダー業務の経験も積まれてから渡米され、短期間でアメリカ看護師としてICU勤務!という飛躍をされました。日本とアメリカの違いについてお話しくださいました。     こちらのICU勤務では、患者がERから来ることも多いので、どんな患者さんが来るか、全く想像がつかない。ホームレスが来ることもあり、想像できないくらい清潔状態が悪い患者もいる。 完全に受け持ち制なので、自分で患者をケアする中、疑問があったら医師に報告して指示を仰がなければいけない。指示待ちでは成り立たず、病状を見過ごしてしまうことがないように注意深く診ていかないといけない。時に医師とのディスカッションが大切で、医師の指示についても違和感があれば、しっかり主張していく必要がある。いわゆるダブルチェックはなく、自分が責任をもってケアしていかなければいけない、という緊張感の中で仕事をしている。 看護展開が読めるか否か:ICU患者は、急に悪化することもあり、病状を見ながら常に起こりうることを先読みながら看護を進める必要があり、日本での経験は大変役に立っている。早めに医師に連絡して指示をもらっておくことで、迅速な対応をとることができる。 英語にハンデがあっても、ベースの知識があれば、リスペクトされる。新人で、電話の対応にも困ることはあるが、患者の異変に気づいたり、ケアについてしっかりした知識があるかで判断される。 まれに、ICUであまり患者がいないときは、病棟の方に送られることがあるが、そこでも日本での経験が役に立っている。ICUだと、1-2人の患者を受け持つが、病棟では何人もの患者を受け持たなければいけない。慣れていないと、てんてこまいで、全くひどいことになりえるが、日本で多数の患者の受け持ちを経験しているので、その対応にも役に立っている。 日本で、ICUに配属されるにはリーダー経験が必要とされたが、医師からの指示受けなどを含め、その経験もとても役に立っている。 医師 患者を直接診ているのは看護師で、尊敬してくれているのを感じる。医師も、チーム制に分かれていて、もし、対応の悪い医師がいた場合には、レポートするシステムができているので、無意味な我慢をする必要がない。お互いに尊重しあって仕事ができる環境が整っている。     文化の違い 「当たり前」が違うので、戸惑うこともあるが、”おおざっぱ”な気がする。”郷に入れば郷に従え”で、臨機応変に対応していくことが大切です。   ハワイは、移民に寛大な文化があり、人種差別のような経験をしたことはない。英語についても、”あなたと話せば、ネイティブスピーカーでないことはわかるのに、それでもゆっくり話したりという気づかいを相手がしないなら、それは相手が悪いわ。”などと言ってくれる上司がいて、とても心強い。 アメリカで看護師をめざす方へのメッセージ ”とりあえずやる!”  ”当然全て英語、困難があって当たり前。前向きに諦めず行動!” ”ポジティブにオープン・マインドで!” ”HELPが必要な時は、素直にHELPをもらう!”   また、アメリカでの就職は、経験のある科で就職することになることが多いので、日本での経験がとても大切。職場を転々とするのではなく、ひとつの科に、3年以上務めることもかなり重要。将来アメリカに来て看護師として働く自分の理想に繋がる経験を日本で積んでおくと就職の際有利。     これからの目標 ICUなど救命救急で働く看護師が取得できるCCRNという証明書を取得し、ICUでの仕事の専門性を深めたい。また、日本からのアメリカを目指す看護師のサポートもしていきたい!   まとめ 日本で看護師として働きながら、ハワイ州で看護師になる、という大きな夢に向けて、ひとつひとつの課題・困難をクリアされたお話を詳しくお話しくださいました。強く受けた印象は、”行動力の高さ”と”チャレンジ精神”です。 目の前にチャンスが巡ってきても、現状に甘んじるのか、新しいことにチャレンジする機会を掴みとるのかは人それぞれです。が、やはり ”とりあえずやる!” という姿勢で、ご自身の夢を叶え将来を切り開かれた姿に感銘を受けました。これまでにかなりのエネルギーを消耗され、決断力を求められる場面にも幾度となく遭遇してこられてきたと思いますが、素晴らしいマインド・セットでこれからもご自身の道を切り開いて行かれると信じています。     夜勤明けのお疲れの中、詳しくお話をいただくお時間をいただけましたことを心から感謝致します。現在、日本でアメリカ看護師をめざしている多くの方の励みになるようなアドバイスをたくさんいただけたのではと思います。     これからも、更なるご活躍を期待しています。     ありがとうございました!

アメリカで医療従事者として、グリーンカード(永住権)を取得された日本人看護師にお話を伺う機会をいただきました。 夢 日本で就職したものの、アメリカで看護師になる夢を胸に抱き渡米しました。 その後、一度諦めかけて日本に戻ったそうですが、やはり夢を捨てきれずに再渡米してきました。日本では、医療関係ではない仕事をしていましたが、”アメリカで看護師になる”夢はずっとブレる事なく「いつかきっと!」と抱きつづけていました。   これまでに何度もスーツケースをクローゼットから引っ張り出し、荷物を纏めて日本へ逃げて帰国してしまおうかと泣いたこともありましたが、今でしか叶えられない夢を諦めず本当に良かったです。 英語 英語が全くしゃべれない状態でアメリカに来て、勉強したことのない医療を、英語で学ぶのは予想以上に大変でした。   大学で日々講義を受けながらテストの度に「このクラスに落ちたら看護師にはなれない」・「また同じクラスを次のセメスターも取り直し」というプレッシャーが常にのしかかり精神的に追い込まれることもありましたが、同時に「アメリカで看護師になる!」夢を叶えるための勉強!と孤軍奮闘しながら、夢への意欲を掻き立てながらモーチベーションをキープしました。   外国人だからといって、英語のハンディーは貰えません。   しっかりと日本に居る間からの準備が必須です。 お金 勉強をするにも、生活をするにも、移動するにも、ビザの申請・更新をするにも、何かにつけてとにかく、全てにお金がかかります。円安も重なり、あっという間にお金が飛んでいきます。   資金源がしっかりないと、夢半ばで泣く泣く帰国になることも重々ありえます。   どのくらいの費用がかかるのかは、人それぞれの状況によって変わりますが、しっかりした計画が必要です。 仕事 仕事を始めて早3年になりますが、まず実感したのは、英語力の大切さ。 当たり前ですが、他のスタッフ、患者さんとの円滑なコミュニケーション、ドクターからの指示受け、勿論すべて英語です。急変患者の状況をドクターに説明するのに、的を得た簡潔なレポートができなければ、一気にドクターをいら立たせてしまいます。さらに、投薬等の指示を受けるのに、英語が聞き取れず聞き返しても、2度までは繰り返してもらえてもそれ以上は我慢してもらえません。常に必死に聞き取り!集中!そしてメモ!   アメリカの職場で看護師の地位は確かに高いです。それは、それだけの仕事をすることを期待されているということでもあります。看護師は、LVNやCNAに指示を与え監督する立場。緊急事態が発生した時にどう行動できるか、いつも問われ周りも自分の仕事ぶりを見ています。   新人看護師よりベテランLVNの方が仕事ができることも多々あります。そんな時、円滑なワークロードのためにどう対応するか。スタッフとの付き合い方、英語力、コミュニケーション能力、いろいろな課題に日々直面しています。   日本に比べてアメリカの看護師はお給料が確かにいいと思います。ただ実感するのは、それに見合った仕事が求められていること。アジア系の比較的小柄なわたし達には、こちらの身体つきのいい患者のケアーは正直大変です。日々の仕事がとてもチャレンジングで、心身ともに鍛えられ、自分次第で限りなく成長できるのが看護師かと思います。 まとめ 貴重なお話を力強く語ってくださり、強い熱意を感じました。   夢に向かって更に邁進されるのだ!という意気込みを感じ、こちらも奮い立たされる思いでした。整った環境なんてありません。本当に強い意思と行動力の素晴らしさ!に尽きると思います。どんな困難が立ちはだかっても、ご自身で一つひとつ向き合い手を尽くし解決策を模索されて乗り越えられてきた行動力!素晴らしいと思います。   これからの活躍も応援しています。ありがとうございました!

米国の医療業界は深刻な労働者不足に直面しており、その危機は新型コロナウイルス感染症のパンデミックによってさらに悪化しています。 米国病院協会は、2033 年までに最大 124,000 人の医師不足に直面すると推定しています。一方、需要の高まりに対応するには、少なくとも年間 200,000 人の看護師を雇用する必要があると予測しています。     また、現在の労働力の傾向が続けば、2026年までに650万人以上の医療従事者が永久にその職を離れる一方、彼らの代わりに就くのはわずか190万人で、国内で400万人以上の労働者不足が生じるのではと予測している研究もあります。      米国で最も人手不足に直面している職種や、医療従事者不足を緩和するためにどのような措置を取れるかなど、医療従事者不足について詳しく解説します。   なぜ医療現場では人材不足が起きているのでしょうか? 米国の医療人材不足の理由はいくつもあります。    主な要因は人口動態です。人々の寿命は長くなり、その分必要な医療ケアが増えています。その反面、医療従事者が高齢化してリタイアするものの、新しい医療従事者の数が追い付いていません。   その他の理由としては、過労労働を続けることにより起こる燃え尽き症候群などで離職する人がいることです。また、 糖尿病、心臓病、がん、アルツハイマー病などの慢性疾患の増加により、病院や長期介護施設のスタッフがさらに必要になっています。更に、看護学校や医学部の教員不足により、増大する需要に応えるのに十分な医師や看護師を教育できない現実もあります。 看護助手などの医療従事者の仕事の需要や教育要件は高いにもかかわらず報酬水準が比較的低いことも考えられます。   深刻に不足している職種 あらゆる種類の医療従事者が不足していますが、一部の専門職は他の専門職よりも深刻な不足に直面しています。   医師:医師不足は専門分野によって異なります。 最も不足しているのは、大変な仕事・長時間労働等にもかかわらず、報酬レベルが比較的低い分野にある傾向があります。感染症の内科医、プライマリケア医、小児科医は、皮膚科医、放射線科医、形成外科医に比べて収入が少ない傾向があります。その一方で、人口の高齢化により、循環器医、整形外科医、血管外科医、神経内科医、リウマチ外科医、呼吸器内科医、その他の老年病専門医の供給が増加して、その多くが高齢になり専門職そのものを辞めつつもあります。   看護師:2025年までに患者の直接なケアに従事できる正看護師が20万人以上不足する可能性があるという予測があります。2022年3月の労働力調査では、看護師回答者の29%が、直接な患者のケアを提供する現職を辞める可能性が高いと回答しました。そのうち 15% が、完全に職業から離れるつもりだとも答えました。多くの看護師は、燃え尽き症候群や給与不足を理由に、その職業を再考しています。保険、教育、人事など、新しい分野や関連分野でのキャリアの機会を求めて転職する人もいます。 看護プログラムへの入学者数は増加傾向にありますが、増大する需要に応えるにはまだ十分ではありません。   看護助手:  人口の高齢化に伴い、住宅や老人ホームで働く看護助手の需要が供給を上回っています。 ある調査では、2025年までに44万人以上の看護助手が不足し、特に急速な離職が問題になると推定されています。 人材不足の原因 燃え尽き症候群:臨床医の勤務は、長時間労働、猛烈なペース、精神的なプレッシャー、締め切りへのプレッシャー、影響力の大きい決定を迫られることの連続で、燃え尽き症候群になる危険性が高くなります。 医師と看護師の多数がストレスを感じているという報告があり、その割合はパンデミック中に急増した。 電子医療記録を常に更新しなければならないなど、管理業務の負担も燃え尽き症候群のもう一つの原因です。 長期的な影響としては、燃え尽き症候群に陥った医師、看護師、サポートスタッフが職を離れたり、標準以下のケアを提供したりする可能性が高く、患者の安全とケアの質が脅かされる危険性もあります。   人口の高齢化:人々の寿命が延びるにつれて、より多くの医療、特に心臓病、糖尿病、およびほとんどの種類の癌などの慢性疾患を治療するためのケアが必要になります。 その一方で、医師や看護師は補充されるよりも早く退職し始めています。NCSBN (National Council of State Boards of Nursing)によると、看護師 の年齢中央値は 2022 年には 46 歳で、2020 年の中央値 52 歳から低下しました。   教員不足:医療従事者を訓練し、教育する教員が、特に看護学校で不足していることです。 米国看護大学協会(AACN)の報告書によると、米国の看護学校は2021年に学部および大学院の看護プログラムへの資格のある志願者9万人以上の入学を拒否したそうです。主な理由として教員と臨床研修施設の数が不足していることが判明しました。 2022年の別の調査では、全米909の看護学校で合計2000人以上のフルタイム教員の欠員が特定されたそうです。   専門職の厳しさの割に給料が見合わない:一般の労働者と比較して、医療従事者の給料は高く、米国では、経験豊富な看護師の平均年収は 7 万ドル以上、医師の場合は 20万ドル以上であり、専門医は収入の上位に位置します 。 しかし、医学教育にかかる費用、学問の厳しさ、時間の制約により、多くの人がそもそも医学分野に参入することを思いとどまらせ続けています。 医師の場合、学部と医学部の教育にかかる費用は全額で 50 万ドルを超える場合があり、必要なインターンシップや研修を考慮すると、教育が完了するまでに 10 年かかる場合があります。その他の医療以外の専門職によっては、比較的少ない学費ですむうえ、ストレスの少ない仕事に対して高い給与が期待できます。 医療従事者不足をどうしたら改善できるのか テレヘルスの導入:現在、米国のほとんどの家庭でインターネット アクセスが利用できるようになり、基本的な健康相談や遠隔健康モニタリング サービスを幅広い層が利用できるようになり、また、多忙を極める医療従事者や施設がより多くの患者にサービスを提供することが容易になります。 同時に、一部の医療機関では、医師や看護師にスケジュールの一部をリモートで勤務するオプションを提供しており、これは、家族や家庭の事情で離職を検討していた人にとっては仕事を続けられる選択肢になります。 遠隔医療には、医療提供者にとっては費用対効果も高く、多くの患者にとっては便利であるという利点もあります。 さらに、感染症患者が感染の拡大を防げるというメリットもあります。   スケジュールを調整する:より生活に適したワークライフバランスを促進するために、一部の医療雇用主は、始業時間をずらしたり、シフトを重複させたりなど、柔軟なスケジュールをスタッフに提供しています。 また、スタッフが自分でスケジュールを設定できたり、一定の時間は在宅勤務することも許可するなどしています。 仕事を分担する:NP(ナースプラクティショナー)やPA(フィジシャンアシスタント)は、患者の診断や薬の処方など、かつては医師のみが行える責任の多くをすでに行っています。また、採血、点滴、入浴と食事、特定の看護業務などを准看護師や、看護助手が担うことにより、看護師の負担が軽減されます。   ふみ込んだ採用をする:熟練した医師、看護師、技師のような医療従事者を見つけるのは、単 に求人広告を掲載するほど簡単ではありません。医療 組織の文化にうまく溶け込みそうな人材を特定して引き付けるには、最新の AI ベースの採用ツールのサポートを受け、専門のヘッドハンターが実施するカスタマイズされた検索が必要になるでしょう。 スケジュールを調整する:より生活に適したワークライフバランスを促進するために、一部の医療雇用主は、始業時間をずらしたり、シフトを重複させたりなど、柔軟なスケジュールをスタッフに提供しています。 また、スタッフが自分でスケジュールを設定できたり、一定の時間は在宅勤務することも許可するなどしています。 まとめ 今回は、医療従事者の深刻な人材不足について、特に不足している専門職・現状・原因・改善策について解説しました。人口の高齢化により、医療のニーズが増加する中、供給が全く追い付いていない現状です。海外で教育を受けた看護師もいろいろな医療現場で活躍しています。     アメリカで看護師になりたい、などどんな些細なご質問でもお待ちしております。

高収入で、働き方にも柔軟性があり、やりがいもあるアメリカ看護師とはいえ、たくさんの苦労もあります。   どんなことをアメリカ看護師は辛く思い、大変に感じているのでしょうか。 みなさんと共感できること、たくさんあると思います。 1.患者の死に直面するとき 担当していた患者が亡くなるのを目の当たりにすることは、看護師として最も辛い。どんなに悲しくても、泣いている余裕はなく、動き続けなければいけない。     ”受け持ち患者さんが心肺停止に陥り、コードブルーを経験したときは、チームと必死に最善の処置を行った。それでも、救うことができず、亡くなった患者さんを目前に気が遠くなるような無力感を感じた。それでも、ドキュメンテーションをしなければならず、使用した医療器具を片付けなければならず、家族と直面しなければならず、そして他の受け持ち患者さんのケアがあり。。。感情に蓋をして働き続けるしかなかった。” 2.時に、看護師という職業について疑問を抱く意見を受ける 人は看護師という職業にどのようなイメージを持っているのだろう。       女性的な職業だと思っているだろうか。人によっては、医師との出会いを求めて看護師になったの?なんて思う人もいる?      ”同僚の男性看護師は、患者の病室に入ると”ハロー ドクター”とあいさつされることがしばしばあって、自分は看護師であることを伝えると、なぜドクターにならなかったの?なるつもりはないの?などと聞かれる”   ”自分が看護師であることを伝えると、ゲイだと思われることが何度もあり、もやもやしすることがあるという。”   人の潜在意識の中に、看護師は女性、医師は男性、というステレオタイプがまだ根強くあるのか?。”     3.長くてしんどいシフト 忙しくて、シフト終了までには精神的、感情的、肉体的に完全に疲労する。そして、翌日もまた同じことをするのかと思うとげんなりする。     ”12時間勤務で疲れ果てて帰宅して、身体ぐったりしているのに頭が仕事の緊張から抜け切れず、翌日の勤務のために睡眠をとらなければいけないのに、気が重く休めない。”   ”仕事の緊張感やストレスからプライベートの時間も完全に抜け出せない。”   4.医療業界内外の人々から尊敬が欠如した対応を受ける 患者やその家族、マネージャー、同僚の医療従事者、時には医師から敬意が欠如した言動や態度を受ける。   ”医師に、注文していた機材が届いていない事を報告すると、がっかりした顔で首がを横に振られた。看護師は配達の遅延まで責任を持てない!全て看護師の責任とでもいうような態度はやめてほしい。”   ”あなたは看護師でしょ、医師じゃないわよね?” と言われるとプライドが傷つく。     5.病院の政治に向き合わなければならない  医療は営利目的ではあってはならないが、利益重視の制作に直面する事がある。   ”検査器具の購入の際、性能よりもコストを優先していた。”     6.休むことなく働いているのに理解されない    シフト中、ずっとトイレにも行けず走り回って患者重視の世話をしているのに、マネージャーからなぜ仕事が終わってないのか尋ねられて事がある。   ”患者のケアーを優先的に行っているのに、検査結果がまだ電子カルテにアップロードされていない事を責められた。”   7.アップデートされていない古い・あるいは時間がかかるテクノロジーを使わなければいけない   電子カルテシステムの導入により、ドキュメンテーションワークにかなりの時間を費やさなけれならず、実際の患者のケアーに支障をきたす。     ”電子カルテに不備たある度に、連絡・説明・解決に時間がかかり、ドキュメンテーションワーク時間が長くなり患者のケアーがおろそかになる。”     8.患者やその家族が看護師よりも知識があると思っている 患者やその家族が、看護師のやることなすことに質問してくる。あるいは自分で調べたインターネットの内容をもとに意見してくる。   ”オンラインで調べたら、わたしの症状は甲状腺だと思うの。その検査をしてください。と言われた。”     9. 週末も祭日勤務もある ”子供たちとの週末にゲームで遊ぶ約束を何度も破っている(涙)   ”就職してすぐ、サンクスギビング週から新年まではバケーションをとらないように言われ、年末年始を遠くに住む家族と今年は過ごせないのかと、愕然とした。”     10. すべてを知らなければならない?というプレッシャー 看護師だから知ってるでしょ?というプレッシャー。看護師にはさまざまな専門分野があり、すべてを熟知しているわけではありません。   ”そんなことも知らないの?の雰囲気があり、気軽に質問できない。” ”知り合いから具合が悪いたびに連絡がきてメディカルアドバイスを求められる。蜂にさされた、火傷した、頭を打った、魚の骨が喉に刺さった、検査結果の説明、などなど。”   11. 薬物中毒患者のケア 薬物中毒に関連した入院数は年々増加傾向にあります。   ”麻薬が欲しいだけの人たちのケアーは想像以上に大変で、そもそも自分を大切にできない患者へのケアーには「無力」を感じる。”         などなど。もちろん働く病院・施設によって違いますが、すでに看護師として働いている方は、そうそう、とうなづかれているでしょう。国は違っても共感することがたくさんあると思います。これから看護師になる方はどうでしょう?   ”仕事はとてもストレスフルで、次から次に起こることを「英語」対処していかなければならず、常に緊張してる状態ですが、いつもどこかに助けてくれるスタッフがいて、感謝の言葉を述べてくれる患者がいます。”   アメリカの看護師になりたい、そんなあなたを応援しています。 ご連絡お待ちしています。    

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